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貨幣論 (ちくま学芸文庫) |
| - 筑摩書房 価格 ¥ 882 | |
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筑摩書房 価格(new/used): 882 円 / 396 円 より 発売日: (1998-03) アマゾン売上ランキング: 68482 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 3.5 / 総数: 11件 貨幣の神秘に迫る大作『資本論』の読解を通じて貨幣の本質へと迫る岩井先生の力作。内容もさることながら、やはり独特の文体で岩井ワールドへと引き込むその魅力は圧倒的。下の文章を眺めていたら、初めて本書を手にした学部生当時の感動が思わず蘇ってきました。 それ自体はなんの商品的な価値をもっていないこれらのモノが、世にあるすべての商品と直接に交換可能であることによって価値をもつことになる。ものの数にもはいらないモノが、貨幣として流通することによって、モノを越える価値をもってしまうのである。無から有がうまれているのである。 ここに「神秘」がある。(文庫版73ページより) 100円でポテトチップスは買えるが・・・本書の<貨幣論>そのものについては、降旗節雄『貨幣の謎を解く』に簡明、直截な粉砕的批判がある。 「100円でカルビーのポテトチップスは買えますが、ポテトチップスで100円は買えません」という、むかしむかし、藤谷美和子が人気絶頂だった頃のテレビCMのキャッチフレーズの正しさがわかれば、岩井貨幣論は間違っていることがわかろう、というものだ。 岩井貨幣論を巡っては議論百出だったが、結局、降旗の解説が最も納得できる。 藤谷美和子はどうしているのだろうか? 岩井克人の名前を見るたびに、そんなことを思い出すのだ。 優等生の一夜漬け著者の貨幣論の成否はともかく(不換紙幣しか説明できないのでわたしは否だと思う)、感想はタイトル通りです。大体マルクスを手がかりにしているくせに、どうもマルクスのことよく知らないみたいです。知ってたら、価値法則が超歴史的なもの、なんてこと書くわけ無いもの。ちなみに引用してある手紙の中の「法則」って価値法則のことじゃないからね。あとビックリしたのが「「貨幣は商品である」という労働価値説の命題……」なんて書いてあるところ。そりゃあ、貨幣商品説でしょうが。文章の流れからいって単純な書き間違えではない)それが本当だったら、カール・メンガーも労働価値説論者ってことになって、新古典派とマルクス派の区別がつかなくなっちゃうよ。という風に一事が万事、著者のマルクス批判は相当トンチンカンなモノになってますな。労働価値説の批判しかしないし。 肝心の「貨幣論」の論証も貨幣商品説と貨幣法制説の攻撃ばっかりで、自説の根拠は「奇跡」なんて平気で書いちゃうんだから困ってしまいます。その攻撃もかなり怪しいところがあって、pecuという古語の語源を最初は「動産」といっておきながら次には「貨幣」と言い換え(すり替え?)たりしています。あと、鋳貨が摩耗するから、と貨幣商品説を攻撃しているけれど、摩耗を誤差の範囲におさめるために国(中央銀行)が回収して鋳直すんじゃないかなぁ? 著者の言う通りだと1ポンド金貨(1/4オンス)が1/32オンスに摩耗しても流通するってことになっちゃうけど、そんなことありえないでしょ? 著者は説明できるのかなぁ? 批判の多い書物でもある確かに知的興奮をもたらしてくれる書物です。しかし、当然といえば当然ですが宇野学派を中心に、本書が多くの批判の対象となっている現実ももう少し知られるべきでしょう。例えば降旗節雄は、本書の論旨では、当然分けられるべき「価値形態としての貨幣」と「流通(交換)手段としての貨幣」の問題が全く混乱してしまっていることを根本的誤謬として指摘しています。流通手段としてのみ貨幣を見る岩井氏の論理にとって、貨幣の循環論法、つまり「貨幣は流通していることによって貨幣である」のは当然で、貨幣に実体がある必要はもちろんありません。しかしそこに欠落するのは、「貨幣はなぜオールマイティーに商品を買うことができ、商品の価値を表現できるのか、またその逆は成り立たないのはなぜか」という、まさに『資本論』のマルクスが例のリンネルの例で説明しようとした価値形態論の問題です。この議論をまったく経由せずに、貨幣の誕生をただ「奇跡である」とレトリカルに語っても、残念ながら説得力に乏しいと言わざるをえないでしょう。「貨幣論」と銘打ちながら、実は流通手段としてのみの貨幣を論じている書物ですが、その見方が正しいかどうかは、貨幣が金の裏づけを伴わなくなったのがごく近年の出来事であることだけをみても明らかでしょう。 新たな貨幣観本書は、マルクスの資本論に対する批判という形式をとっている。 ただ、読み進めるうちに、われわれが生きていく上で欠かすことのできない「貨幣」とは、一体何か? 貨幣は、それ自体人間が価値を認めたときから始まっている。全くの無価値の紙の切れ端に、価値を与えていること。これは奇跡である。 人間の発明でこれほどのものはないのではないかと思った。 「貨幣論の終わりとは、新たな資本論の始まり」である。 という最後の文章に、著者の論理に対する深い自信を感じた。 同じテーマの商品を探す
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