引っ越しする際、それまで住んでいた部屋が
あまりに汚かったので、これは何とかせねば、と
いろいろなインテリアの雑誌を見ていた。
「ひとり暮らしのなんとか」、「おしゃれな何とか」、
いろいろあったけれど、どれを見ても「生活」が見えてこなかった。
実際の生活する場所って、もっと雑然としたものではないのかと。そんな時、この本を見てほっとした。
「部屋と人間の数だけ、生活がある」ことがわかったからだ。
とんでもなく散らかっている部屋、物は少ないけれど
住人がそれで満足している部屋、狭かったり不自由そうな場所でも
きちんと整えられて、使い心地よくしてある部屋、など。
普通に暮らしていて、この本に載っている数ほどの
「他人の生活している部屋」を見ることは、まず不可能だ。
友達100人の部屋を全部回りきってもまだ足りない。
住人に関する必要最低限の情報と、部屋の写真の数々。
それだけが、出版されて10年(文庫になってから5年以上)たった今も、
人をひきつける。
それはたぶん、そこに「ほんとの生活」が見えるからだろう。
あまりにも本が分厚くて、見ているうちに分解して
しまうので、星一つマイナス、とした。内容には関係ない。