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冥途―内田百けん集成〈3〉 ちくま文庫 |
| - 筑摩書房 価格 ¥ 1,103 | |
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冥途―内田百けん集成〈3〉 ちくま文庫筑摩書房 価格(new/used): 1,103 円 / 778 円 より 発売日: (2002-12) アマゾン売上ランキング: 24829 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 5件 馬鹿野郎百間の本は昔から読んでいて、ちくまで皆さんにもっと読んでもらえると思って楽しみにしてました。ただ、刊行されると最初は12巻の予定だったのが売れ出してから24巻になり、商業主義がイヤダと思いました。それだけならまだしも、最終巻に、「お詫び」として前期と後期に重複させてしまった作品が二つもあることには筑摩書房の編集者たちに怒りさえ感じました。 刊行する以上はしっかりと全24巻出すと初めから決めておいて、計画を練ってから刊行するのが編集者の仕事ではないのでしょうか。百間の名文がただの商業上の喰いものにされていることは「謹んでお詫び申しあげ」られても許されることではありません。 そういった意味で筑摩書房の編集者たちに対して仕事しろ「馬鹿野郎」と苦苦しく思いました。編集者たちは「お詫び」に辞職して貰いたいと思ってます。 懐かしく、ちょっと可笑しい夢の世界先に「百鬼園随筆」を読んでいたので、へそ曲がりの百鬼園先生が、今度はどんなへその曲がった小説を書いたのだろうと思っていたら、予想が外れた。 夢の世界なのである。本の最後の付けられた芥川龍之介の評によると、「冥途」をはじめとする数編は、漱石の「夢十夜」のように夢の形式をとった小説ではなく、見た夢そのままを書いたものであるという。それが本当なら、やはり文豪の見る夢というのは、私のような一般人とは格が違うのか、とてつもなく細かい。夕日が染める空の色だとか、葦の原を渡る風の音だとか、微かな光の変化まで、夢それ自体が一編の詩となっている。 しかしナンセンスで不思議な世界であるから、「百鬼園随筆」を読んで勝手に形作っていたけれど、このような精神世界を有していたことにとても驚いた。 そうやって面食らったまま読み進めていったからか、よく作品を味わえなった感があり、また、こういう手の訳のわからない話はあまり好きではないのだけれど、しばらく読んでから少し前のページに戻ってみると、何かしらとても懐かしいような気持ちがするので、しばらく間をおいて、再読するのもいいかもしれない。 訳のわからない怖さこの本を形成するのは訳のわからない怖さだろう。この怖さはむしろ大人が感じるものではなく、子供の感じるものではないだろうか?子供の頃、夕暮れ時の帰り道に感じたあの怖さのような… 百閒小説集幻想的な雰囲気と、一種独特の浮遊感に満ちた内田百閒の小説33篇を集めたのがこの小説集『冥土』です。 たくさんある小説の中でも、個人的な一番のお勧めは『件(くだん)』でしょうか。数ページのものすごく短い小説なので、あんまり書くとネタばれ(まぁ、ネタといえるものも特に無い小説なのですが)になってしまうのであまりかけませんが、「件」というのは顔が人間で体が牛という妖怪(?)のような化物のことで、主人公があるとき突然気付いたらこの件になっていたというところから始まる話です。ただこれだけ書くと、何となくカフカの『変身』のような雰囲気もありますが内容は全く違います。詳しくは実際に読んでみてください。これまで味わったことの無い奇妙な雰囲気を味わえるはずです。 『件』のほかにも、表題作になっている『冥土』や、名作の誉れ高い『旅順入城式』など百閒の小説世界をじっくりと楽しめる一冊、お勧めです!! 夢がテーマ、というか百閒先生が見た夢の話。特によかったのは「冥途」。私も亡き祖父の夢を見て泣きながら起きたことが何度かあるので主人公の気持ちはよくわかる。気がする。 他に「花火」「件」「豹」は特にリアルな訳のわからなさがあって怖かった。不思議という言葉だけでは済まされない奇妙にリアルな感じ。夢なのに。あとがきに「ハッキリしないが夢の法則のようなものに忠実らしく思われる」よいうようなことが書いてあったがまさしく同感。芥川龍之介による評が載っているのもよかった。 |