命売ります (ちくま文庫)

- 筑摩書房 価格 ¥ 714
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命売ります (ちくま文庫)


筑摩書房

価格(new/used): 714 円 / 88 円 より
発売日: (1998-02) アマゾン売上ランキング: 73952 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 6件

肩肘張らずに門を叩ける
初めて三島由紀夫の作品を手にする方にお勧めしたい一冊。

勿論、数多の書評を得ている名作等々から入ることも否定しないが、まずはその素晴らしい観念描写に触れて、活字を咀嚼しながら、徐々にハードルを上げていくというのが良いのではないかと思う。他のレビューで既出だが、この時期の間口を広げた三島由紀夫の小説群は実に面白いものばかりであるし、本作の読後感は中でも秀逸だった。
非日常を求めるものの末路。
三島由紀夫の作品は仮面の告白で前衛的芸術を想起させる文体で、自分には敷居が高すぎた。
しかしこの頃の三島は文体も大衆化し、いかに読者を楽しませるかに力点を置いている。
死を望む主人公を襲うハプニングとロマンスとどんでん返しの連続。
アンダーグラウンドを生きた故の結果としての日常の逆襲とも言えるラストは、悪くない。
彼の作品を古典とするにはまだまだ早い。
素晴らしい作家だったのだなぁ…。
三島由紀夫のエンターテイメント
三島由紀夫を「堅い/重い/すごい/辛い」と思っている人に読んでもらいたい作品。金閣寺など、徹底的に芸術性を重視した作品のイメージが三島由紀夫を支えているのは事実ですが、本物の作家がエンターテイメントを描けば、ここまでオモシロいんだ!と楽しめます。「永すぎる春」もそうですが、三島って、こんなに笑えるユーモアもあるんだ。というくらいです。しかし、「命売ります」はセンスがいい。
最初から最後まで、夢中で一気に読めます。三島ファン以外の人なら、「命売ります」と「憂国」と「潮騒」を同時に読んでみるのもいいです。三島由紀夫の才能の引き出しの多さにも驚きますが、よくもこれだけの感情を保有しているものだと感心させられます。しかし、混乱するかもしれません。
素直に面白い
 まず表現の豊かさは「さすが」とうならせる部分があり、読んでいて飽きが来ない。次々に新しい表現がされつつも違和感を全く感じない。
 話の展開も、どことなく非日常感が漂いつつも、難なくそこにたどり着けるので、登場人物の現実感があるというか、非常に地に足の着いたキャラクター設定なのだろうと思った。
 なにかのおりにもう一度読んでみたい作品。
意外などんでん返し。
三島由紀夫の奇想天外な娯楽小説。
『不道徳教育講座』や『三島由紀夫レター教室』のお好きな方にはお薦め。

小説なので多くは語るまい。が、私は主人公には当初の調子であくまでも、ニヒルに行って欲しかったが・・・。
途中から、すっかり主人公のファンになってしまって、(否、ファンというより最早、恋心に近いものを感じてしまって)只々、手に汗を握ってしまった。

ちょこっと出て来る猫に関する表現が、如何にも猫好きらしい。
冒頭のゴキブリの表現も秀逸。