わかりやすい英語冠詞講義

- 大修館書店 価格 ¥ 1,680
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わかりやすい英語冠詞講義


大修館書店

価格(new/used): 1,680 円 / 1,399 円 より
発売日: (2002-03) アマゾン売上ランキング: 10422 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 17件

冠詞の使い方のコツが分かってくる
英語を書くとき一番難渋するのが冠詞の使い分けである。英語の本や論文を読んでもまちまちなように思えるし、英文校閲に出しても校正者によって直し方が違うようでいつまでたっても釈然としなかった。この本を読んでようやく定冠詞を奥の深さが分かってきた。
 This is the book I bought yesterday.とThis is a book I bought yesterday.は文章としてはどちらも正しい。しかし話し手が文章に含めている意味は異なる。これは日本語でも「は」と「が」でニュアンスが微妙に変わることと似ている。すなわち不定冠詞を使うか定冠詞を使うかは話し手の意図、主観によって変わってくることを意味する。話し手がその文章を発したときのバックグラウンドや考えが反映されて「a」になったり「the」になったりするが、それが聞き手にそのまま伝わるかどうかは文法の問題ではなく、表現力の問題であろう。「てにをは」を上手に使えない我々がうまく文章で表現できないのと同じである。だからネイティブの人が書いたものを読んでも人によって微妙に異なってくるのは当然であろう。
 本書を英文法の本ではなく、いかに自分の考えを伝えるかコミュニケーション技術について書かれた本として読むと面白い。著者はそれを外界照応、前方照応、後方照応などという一般人には聞き慣れない(言語学では普通に使われるらしい)用語を使って解説しているが、そういう言葉が出てきてもさほど抵抗は感じない。説明が丁寧すぎて読み続けるのがいやになるときもあったが、適切に例文が紹介されていいて、例文を読むとなるほどと納得がいった。
 これを読めば直ちに正しく冠詞を使えるようになるというわけではないが、ネイティブの人がどう使い分けしているかが理解できる。英文を書く人には貴重な手引書である。
読書百遍、良書は読むほど味が出る
ちょっと取っつきにくい文章だとはじめは思いましたが、
気になる個所、分からない個所を前後も含めて何度も読み返しているうちに著者の考えていることや伝えたいことがすーっと心の中に入ってきます。
そのうち、著者の結論を読む前にどんなことが言いたいのかが予測できて、著者の文章と自分の黙読がリエゾンし始めるとこの本の内容を自分のものにしたという喜びが感じられました。

役に立つ冠詞の概念に真っ正面から説明している本ですので、「マンガで分かる○○」の類とは異なります。いや、それでも決して難しい本ではないと思います。主体的に反芻しながら何度も租借していくうちに世界が開けるはず。
置き去りにしていた冠詞への理解へ一歩踏み出すために一冊。オススメです。
冠詞の考え方がよくわかる
どんなに英語ができるつもりでも、どうしてもネイティブに直されるのが冠詞。慣れだけではいつまでたってもマスターできないのが冠詞だ。
その大きな理由は、冠詞はもののとらえ方を示していることにある。そのため機械的な文法法則は見出せないのだ。
本書は冠詞の「考え方」を詳しく説明した、画期的な文法書である。豊富な例文による詳しい説明によって、冠詞の「考え方」の大筋が、はっきりと理解できるように書かれている。
例えば、著者が言うように、可算名詞・不可算名詞などという明確な区別などない。どんな名詞でも可算的にも不可算的にも使えるのであって、それは使用者のもののとらえ方によって決まる。この理屈がどれほど効果的かは、著者があげる、There was cat all over the driveway.(66頁)という例文を見れば一目瞭然である。これは学校英語では決して習うことのない衝撃的な一文である。猫でさえ、可哀想なケースでは、不可算化するのである…
また、本書は冠詞の選択によってどのように意味が変わるかを豊富な例文でうまく対比させている。例えばthe/aの使い分けでは、This is the book I bought yesterday./ This is a book I bought yesterday.(165頁)が、それぞれ「これが昨日私が買った本です。/ これは昨日私が買った本です。」となり、the/aがまさに日本語の「が/は」の区別に意味的に相当していることが分かる。英語の冠詞が難しいのは、日本語の「てにをは」を説明するのが難しいのと、まさに文字通りの意味で同じなのである。この一点が腑に落ちたとき、私は積年のモヤモヤ感がかなりすっきりした。
本書は「わかりやすい」のであるが、内容が豊富なため、読み物として通読するにはちょっとしんどいかもしれない。だが、豊富な具体例は、あくまでも冠詞の大きな考え方を説明するために使われており、手当たりしだいに例文を寄せ集めているような他の類書とは一線を画している。冠詞について学ぶうえで本書は非常に有益な文法書だと思う。

PS 例文There was cat all over the driveway.は決してこの本独自のものではなくて、例えば『ネイティブスピーカーの英文法』32頁なんかにも載っていて、冠詞の問題を語るときに広く使われるもののようです。ちなみに後者のこの本も、おすすめです。
まさに講義を聞いているようで退屈でした。
レビューの評価が高かったので、購入しました。私にとっては非常に期待外れでした。例文に対する説明が無駄に長すぎて学習効率が悪いです。まさに講義を聴いているような感じで学生時代に戻った感覚を覚えました。○○的用法とかが出てきますが、学生時代ですら聞いた事のない言葉で、そんな説明を今更聞いても何も身にならないと思いました。
結局色々な使い方があって、冠詞は難しいと再認識はしました。もう少しコアの部分をわかりやすく説明して欲しいです。まとまりのない、無駄に長くて読みにくい本です。
用例自体は悪くはないと思うのでかろうじて星2つとしました。
冠詞で困ったら本書
日本人にとり、冠詞を理解することは簡単ではない。ネイティブ同様に操る等至難の業。最難の品詞の一つと言えるだろう。これまで英語を母語とする学者の教本を読んでは見たが、多くは単に文例を並べ立て、既に聞いたことあるような説明を復唱しているだけ。ネイティブの説明とは所詮そのようなもの。彼等の冠詞の説明には限界がある。

何冊か日本人学者が著したものも読んだ。説明は詳しくなっている。ただ、どれも何故か隔靴掻痒という印象しか持てない。「それは知っている。でもこういう場合はどうなのか?それが知りたい。書かれていない。何故?」という複雑な思いで最終頁を迎えていた。

ある日、書店で見かけた本書。いつもの内容だろうと期待していなかった。パラパラ捲って見てみる。即違うと思った。所謂目から鱗本なのである。直ぐ購入して読み入った。キーとなる用語を用いて、非常に解り易い講義が展開されている。詳細でありながら、難しくなく、それでいて説得力満点の講義。正にストライクゾーンへの直球と言った所。

駄文が長くなるので、この本が素晴らしいことの詳しい理由を述べることは敢えて割愛するが、ネイティブの英語に触れる中で何故、何故、といった疑問が生まれるようであれば、本書は最良の解決になる。これこれの名詞には慣習的に冠詞を付ける、既知の事は定冠詞、そうでない場合は如何等等といったことは文法書を読めば誰でも解る。本書が狙う所はそんな内容ではない。多くの日本人が知りたかった正にそれについて言及している。私は今後も本書を最良の冠詞講義として、時ある毎に読み返すであろう。同著者による他の品詞についての著作が発刊されることを切に希望する。