コンセント (幻冬舎文庫)

- 幻冬舎 価格 ¥ 630
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コンセント (幻冬舎文庫)


幻冬舎

価格(new/used): 630 円 / 1 円 より
発売日: (2001-12) アマゾン売上ランキング: 92587 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 52件

コンセント
テーマは興味深いものだったので中盤まではドキドキしながら読んだ。
後半はやや飛ばしすぎという感じでついていけなかった。
エンディングもいまいち納得いかず。
魂が感じられない
スピリチュアルなものを訴えている作品だが、実際のところ本書には、聖的なものなど微塵も感じられない。
作者の魂が感じられず、中身がスッカラカンだ。ツクリモノ臭さが全面に漂っていて、陳腐な印象を免れられない。

昨今こういうタイプの作品の書き手は多いが、少数の本物と大多数の偽物に大別されると思う。石原慎太郎氏が批判なされるのも、これなら頷ける。
わかる人にはわかる
この本は、独我論者の本です。
独我論者の思考過程をなぞってるみたいな本です。(正確には独在論かな)
ウィトゲンシュタインってゆう哲学者の『論理哲学論考』って本の中に次の1説があります。

「5.621 世界と生はひとつである。
 5.63 私は私の世界である」

正に、「コンセント」が行き着いた先を示しているように思います。
本作品の受容のされ方は様々だと思うけど、田口ランディのすごさは、独我論的な思考を現代的な形で捉えなおした点にある気がします。

本作品の「考え方」に興味を抱いた方は、永井均『子供のための哲学』や西尾維新の「戯言シリーズ」を読まれることをお勧めします。
カウンセリングへの道
彼女の文体は少しベタッとしていたが、いやではなかった。兄が不審死をしてドラマは始まる。日常の非日常を描いて進行するのかと予想を立てていたら、後半、突然、シュールな場面が描かれる。
山場に向かってハリウッドのホラー映画のようなヴィジュアルな描写で幻想的な世界が現出するのだ。

すごくエッチな場面も各所に配置されているし、こりゃあ、読み応えのあるエンターテインメントだよ。
オチはマンガかなー。「コンセント」の意味を作者とともに考えさせられるけれど、まじめな振りしてるだけだから本気になると読んでる者は傷つくゾォー。

時間つぶしにはお薦めのプチエロSF(SMではないけど)掌編の一冊です。
いまの日本の潜在意識を顕現した小説なのか?
「コンセント」「アンテナ」「モザイク」と一挙に読んでしまった。
一挙に読ませるのだから、この3つの小説は面白いのである。

田口ランディ氏自身がかなり長い期間うつで苦しんだと聞いているが、
この小説の中で、主人公が、かつてカウンセリングを受けていたドクターを
圧倒して去る場面では、ランディ氏が、恐らく自分自身の中でも、
大きな部分を占領されていた「心理学」を越えたこと、ないしは決別したことを
象徴的に表現したのではないかと思わせる。

そして、ランディ氏がこの3つの小説の中で向かっていったところは、
シャーマニズムだといえよう。

「なんとかの泉」とか占いとかが、これでもかというぐらいTVや雑誌、
本で取り上げられる。その光景の方が異常に感じるのは、私だけだろうか?

我々は「普遍性」に留まる必要があるのではないだろか?
少なくとも知的に領解できて普遍化できるものでなければ、本当に影響力を
持つことはできないのではないだろうか?

田口氏最近の作品のリストを眺めると、シャーマニズムから抜け出して
「哲学」に踏み込んでいるように見える。最近の作品を読んでみたいと思わせる。

この時期の作品は、いまの日本の「潜在意識」が、田口ランディのという
一人格によって汲み上げられたものといったら大げさになるだろうか?

そういう意味では、時代が呼んだ小説といえるかも知れない。