死者として残されて―エヴェレスト零下51...

Beck Weathers - 光文社 価格
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死者として残されて―エヴェレスト零下51度からの生還 (海外ヒューマン・アドベンチャー・シリーズ)

Beck Weathers
光文社

価格(new/used): -- 円 / 114 円 より
発売日: (2001-12) アマゾン売上ランキング: 508194 位
単行本 / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件

再生のものがたり
96年5月のエベレスト大量遭難の奇跡の生還者の一人の手記です。しかし、事故については自分の事情を中心にごく短くまとめています。中心になるのは、他人と折り合えず、妻や子供と一緒に過ごすことさえ苦痛で登山に逃避していた過去と、事故をきっかけに崩壊寸前の家族が再生していったことです。

どうにかキャンプまで戻ったものの、そのままでは死んでしまう。救出を要請するために電話をかけまくる妻と友人達、誰もが断る危険な飛行を敢行したネパール空軍のベテランパイロット、自分達の器材を惜しげも無く差し出して救出にあたったプロの登山家たち、このような周囲の人の勇気ある協力によって彼は生還します。そして、自分は自分だけで生きているわけでないことを痛感するのです。

「空へ」では!!、ウェザーズは猛吹雪のなか、ガイドに待っていろと言われた地点で死にかけるまで立ち尽くしていた木偶のようにしか描かれていませんでしたが、その裏にこんなドラマがあったことに驚きました。おそらく亡くなった方々にも色々なドラマがあったのでしょう。あらためて冥福を祈りました。

ところで、アイマックスの「エベレスト」の冒頭でのウェザーズ氏は鼻も指も全部もげていましたが、著者近影での鼻は完全に再生しています。医療技術の進歩にもびっくり。

感動しました。。
もう死んだとみなされ、救助されず山に置き去りにされた筆者ベックウェザースと日本人登山家難波康子さん。ところが翌日、ベックは急に意識が戻り必死で歩いてキャンプに戻ってくるのです。
ジョンクラカワーの「空へ」で、この奇跡の生還を読んだ時は実話だけにかなりショッキングでした。 しかし、キャンプに戻ってきたものの、危篤状態でもう助かる見込みはないとされ彼を残して、他の人は下山するように。という医師の判断でした。自宅で連絡を受けたベックの奥さんは、医師の権威や、政治家など(ジョージブッシュも含め。彼にはあっさり断られるのですが)アメリカ中に電話をかけまくり、常識ではそんな高度はヘリは飛べないんだけどそれでもなんとかヘリをチャーターして夫を助けるのです。その事故の報告を受けてからの家族や友達達の対応がほんと感動的で涙が出てきた。本の後半は、ベックの少年期から、登山に取り付かれ、登山中心に生きるベックと彼の家族のエピソードです。ベックは、あの遭難での凍傷で鼻と両手を失う。でもそれと引き換えに、本当に大切なモノを手に入れることが出来た。それが、ほんとジーンと来ました。