鉄の時代 (世界文学全集 1-11)

くぼた のぞみ - 河出書房新社 価格 ¥ 2,100
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鉄の時代 (世界文学全集 1-11)

くぼた のぞみ
河出書房新社

価格(new/used): 2,100 円 / 1,600 円 より
発売日: (2008-09-11) アマゾン売上ランキング: 10771 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件

良かったです
すばらしい本だと思います。
何より本書が、そしてくぼたのぞみさんの訳も。
文章に無駄がなく、透徹したまなざしで、人の心の動き、世界のありようを淡々と見ている。小説はまるで水晶のように、美しく、悲しい。
興味がある人には是非呼んでほしいと思います。私はこのシリーズをずっと読んできましたが(全てではないですが)、クンデラとこのクッツェーの作品が一番よかった、そう思います。
鉄から、青銅、そして土の時代へ!
 まったくの予備知識がない状態でこの本を読み始めると、本書が男のおっさん によって書かれたものとは到底思われない。くぼたのぞみの解説を読み、あらためてカバー裏の写真を見て、J.M.クッツェーが「男」であることを確認した次第である。
 
 おんな言葉によるくぼたのぞみの翻訳が巧いのか、クッツェー自身が70歳になる女性の心理を心地よく理解しているのか、いや、その両方であろう。

 舞台は、1986年8月のアパルトヘイト最終年に入った南アフリカ共和国のケープタウン、白人街。
世界中から、偏見といやみをもって見られてきたアフリカーナ・植民オランダ人国家が断末魔を迎えた白人社会、白人警官による現地人の弾圧のありさまがすさまじい。
 クッツェーは、ガンに冒されたミセス・カレンが娘に書いた手紙の形を借り、コロンで切り進む短文の連続によって、この状況を喝破する。

 オランダ系白人に対するものの見方・考え方を一変させた重要作品である。