ソドム百二十日 (河出文庫)

渋澤 龍彦 - 河出書房新社 価格 ¥ 662
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ソドム百二十日 (河出文庫)

渋澤 龍彦
河出書房新社

価格(new/used): 662 円 / 254 円 より
発売日: (1991-04) アマゾン売上ランキング: 21306 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.0 / 総数: 4件

澁澤訳の完訳を読みたかった
「ソドムの百二十日」は、佐藤春夫による完訳がある。
それを読んでしまった後だと、この澁澤訳は、ほんの冒頭部分が書かれているだけで、どうにも物足りない。
ぜひ、澁澤訳での完訳を読みたかったです。
なぜなら、「ソドムの百二十日」の素晴らしさは、この後の部分を読まないと分からないだろうから。
快楽至上主義
大勢の人がこの小説の舞台には登場する。その何十人もの人々に、サドによる緻密精細な描写が加えられている。それがまた吐き気を催すほどひどいようすの描写で、本当にすごい。私は、難しいことは分からないが、とにかくすごい数の変態が出てくる小説だ。サドの生きた大昔のヨーロッパに、既にこんな変態を考えうる時代背景があったなんて・・・人間の性は、いつの世も変わらないのかなあ。
とにかく、この小説の舞台を支配する主要な登場人物は舌を巻くほどの快楽主義者で、快楽が何よりも偉い。読者が自分の良心の正しさを疑いだしてしまうほど、主人公たちは悪の制裁にとまどわない。
けれど、自分の、いつもは眠っている深層心理の部分が強く揺れ動かされた感じはした。
続きはかなり読みたかった。

文章はとても緻密で説明が多いが、三度目チャレンジでやっと読み終えた。読み終えたのにこの消化不良感じはちょっと辛かったので、星3つ。
放蕩学校あるいは放蕩学派
『ソドム120日』で語られる放蕩の120日が始まる前の、いわば序章部分の翻訳。4人の非道哲学者は、語り部にさまざまな放蕩を語らせることによって、人間のあらゆる情欲を分析しようと試みる。その方法はもちろん、経験論に基づく実践、つまりサディスティックな饗宴ということになる。原稿を紛失した際、サドが「血の涙を流した」ことからも分かるように、この作品には彼のすべてがあるといっても過言ではない。「すべてを言」おうとする百科全書的精神、ひとを寄せつけない舞台装置としての城、延々と反復される哲学論議と饗宴の描写、語られる美と描かれる醜、数字への偏執的なこだわり、などなど。本書は抄訳だが、こういったサド的世界の雛型として十分に通用する部分が訳されているので、サド入門として恰好の一冊と言えるだろう。
澁澤節がよほど嫌いでない限りおすすめです。
まあ完訳だとくどいでしょうからお手軽に
ほとんど他人に薦める機会がない作品だと思うが、人間の性的な想像力の極北を見てみたい方 には、「悪徳の栄え」とセットでお薦めの作品である。これと比べれば、沼正三の作品などは かわいらしいものである。これは実は抄訳であるけど、もともとの原典も完結していないのは残念。