子猫が読む乱暴者日記

- 河出書房新社 価格 ¥ 1,260
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子猫が読む乱暴者日記


河出書房新社

価格(new/used): 1,260 円 / 144 円 より
発売日: (2000-01) アマゾン売上ランキング: 554330 位
単行本 / 通常3~5週間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 1件

愉快な子猫
 コイツ(と、別に会ったわけでも性格を知り尽くしているわけでもないのに、勢いでこう呼べてしまうような人柄が、作られたキャラの内側と写真から匂いのように漂ってくる)の胡散臭さは常に一貫している。
本名だかペンネームだか知らないが、名前からしてそうだ。もしこの本の著者名が「小林秀樹」とか「志賀拓哉」だったとしたら、少しやりすぎだった。これではまるで存在自体がただのパクリ人間のようではないか。
 ところが「中原昌也」。胡散臭さの演出に最良の名前とは言い難いが、上の二つよりだいぶマシなのではなかろうか。響きが大分安っぽいし、人選も趣味がいい。それにパクリっぽさを前面に押し出しつつ、己のアイデンティティを主張できることが許されるような、開かれた名前だ。そして何より、パッと見の醜悪さとは裏腹に、中原昌也の文章は詩なのだ。その目指すところは中也とはかなりの隔たりがあるが、この本の中に出てくる"女弁護士の○子だ(名前失念)"などを始めとする無意味で唐突過ぎるフレーズの数々は、言葉の響きそれ自体が持つ効力をいやというほど読者に痛感させる。そして、次の日には自分がそれに似た詩を書いてみたくなる。ちょうど私が中原を模倣するかのように中途半端にこの投稿を終わらせるかの如く。