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ラスベガス (SD選書 143)
R.ヴェンチューリ
鹿島出版会
価格(new/used):
1,890 円 /
1,800 円 より
発売日:
(1978-01)
アマゾン売上ランキング:
62607 位 単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0
/ 総数: 2件
More is more & Less is more
近代建築への信奉に異議を唱えた快作。合理主義・機能主義を標榜して20世紀を席巻してきた近代建築を唯一解とする建築家たちに、ラスベガスなど(日本のロードサイド建築や屋外広告も含まれる)商業主義が露骨に表れた建築に目を向けるよう意図され、彼らの思想に配慮しつつも挑戦的に書かれている。大家ミースのLess is moreに対する、More is moreである。表面的な装飾をはぎ落とした近代建築も、工業生産や工場建築をモデルに始まった点で、同じ資本主義である商業をモチーフとした象徴建築が軽蔑されるのは納得できない というのはうなずける。
ヴェンチューリの運動はポストモダンの先駆けと位置づけられ、そのポストモダンも凋落した今、建築界は結局近代建築(空間至上主義、の枠を抜け出せていない。情報をキーワードに建築家も創造性をふるっているが、現代建築というジャンルはおそらくまだ誕生していない。近代建築にとらわれない建築など可能であるのか? オンラインマーケットやサイバー大学なる空間を必要としない「場所」が生まれているこの時世に、建築家の革命を期待したい。
商業主義建築の美学
いわずと知れたポストモダン建築論。30年経過した今日でも十分彼の議論は有効です。この本のなかでは,地理学者エドワード・レルフならば「没場所性」といって批判するはずの陳腐な,その土地にそぐわない商業主義的な建築物を,ヴェンチュリはヴァーナキュラーで平凡で醜い建築物を擁護するのです。その一方で,当時持て囃されたデザイン性を有する建築物を批判します。といっても,ラスベガス的な景観を全面的に賞賛し,そのような景観を作り上げることを推進しているわけではありません。ラスベガスの景観はまさにヴァーナキュラー=その荒涼とした土地特有のものですから,それをただ単に他の土地に移植すれば良いわけではありません。要するに,平凡で醜いというだけできちんと吟味することもなしに批判し退けるのではなく,それらを詳細に調査し,内実を把握するなかで,原著タイトルにあるように「ラスベガスから学ぶこと」があるのだ,というのです。
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