神〓剣侠〈1〉忘れがたみ (徳間文庫)

岡崎 由美 - 徳間書店 価格 ¥ 840
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神〓剣侠〈1〉忘れがたみ (徳間文庫)

岡崎 由美
徳間書店

価格(new/used): 840 円 / 185 円 より
発売日: (2006-06) アマゾン売上ランキング: 164021 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 3件

テレビだけでは解らない面白さがありました
CS放送でドラマを見ていて、ついつい原作に手を出してしまいました。
が、TVでは端折られていた人間関係などがよく解り、また飽きることなく
一気に5巻まで読み終えました。フィクションと、史実の蒙古侵攻も交えた、
楽しめる伝奇小説です。何でも「内功」で出来てしまう設定ですが、
それもこの小説の味であると納得してしまいます。
読んで損なし!

主人公とヒロインのキャラに非常に魅力がある。

金庸作品で読んだのは文庫化されたものだけだけど、今までの主人公は真面目でカタブツだったり純朴だったり、
わりと正統派な主人公で個人的にはあまり面白みがなかった(金蛇郎君などアクの強いのが大好きなので)。

でも本作の主人公・楊過は売国奴の子として生まれ、自分を見下し認めない世間の人々や武林の掟や制度に根深い恨みを抱き、
反骨し、傷つくのも厭わず昂然と牙を剥き、自分の意思を貫く。頭もいい。非常にエネルギッシュなヤツだ。

ヒロイン・小龍女も幼少から一歩も墓から出ることなく育ち、ある理由で感情を表すこともできないため、
徹底して冷徹で浮世離れした、これまた他人の目や世間の常識などどこ吹く風で自分の意を貫く美女だ。しかも絶技を使う。

そんなふたりが出会い、武林中を敵に回して愛し合うようになるのだ。そりゃワクワクする。精神的に成長していくふたりも見所だ。

脇のキャラもいつもどおり魅力的。小龍女の師姉である、世の男全てを憎み、圧倒的に強くワガママな「赤錬仙子」李莫愁がイイ。
前作の東邪・西毒などもイイ感じで出てくる。

女の子はやたら恥ずかしがり屋だけど、それはまあいつものことなので。
あと今回は邦訳が良く、子供向けのような噛み砕きすぎた文章ではないのもかなり高評価。

とにかく読んで損はない!
好みの別れる続編
前作『射雕英雄伝』からのファンの方は、郭靖と黄蓉夫妻およびその愛娘の姿に失望感を覚えることになるかもしれない点がひとつ。
もうひとつは、特に女性は強く感じそうな欠点ですが「処女性」をあまりに強調しすぎる点でしょう。
美人と誉められて動揺する、体に触られて動揺する。なぜ女性人物がこう思うかというところに頻出する「処女だから」という言葉……、処女性じゃなくて感受性の問題ではないのかと首をひねりたくなるところです。

あと本作は"純愛"を描くところに重点が置かれているため、荒唐無稽なバトルシーン健在なれどそれ以上にラブシーンが多いのが難点。主人公カップルの性格も含めて、好悪のはっきり別れる作品になりそうです。