仏教・神道・儒教集中講座

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仏教・神道・儒教集中講座


徳間書店

価格(new/used): 1,575 円 / 323 円 より
発売日: (2005-06-30) アマゾン売上ランキング: 213910 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.0 / 総数: 12件

世界に類例を見ない日本宗教のユニークさを知る
日本人は一般に「宗教(問題)にうとい」と言われる。それは外国の宗教に対してばかりではなく、我々日本人自身の底流にある宗教もしくは宗教的感覚・思考様式の存在についてもほとんど認識・自覚していない。これは、世界的には極めて稀有な状態なのだと、本書の著者である井沢元彦氏は言う。
では、なぜ我が国はそんな状態になっているのかと言えば、我が国では戦国時代末期の武将・織田信長によって徹底した[政教分離]が行なわれ、以後、実力を持って現実の政治に口出しする宗教団体の動きが封じられて、一般庶民が日常生活にあたって宗教に悩まされあるいは考慮する必要がなくなったためという。その意味では、今なお宗教による対立や抗争が続く世界から、400年も以前に日本を脱却させた織田信長は我が国最大級の恩人の一人である。
しかし、我々日本人が認識・自覚していなくても、我々日本人の根底には日本のユニークな宗教は厳然と存在するし、知らず知らずのうちにそれに規定されて生きている。本書は、そうして日本人のうちにある、我が国の根元的宗教とはどのようなものか? ということを、日本古来の神道、外来宗教である仏教・儒教の各々を順を追って体系的に、そして何よりもわかりやすく解説することを通じて明らかにするもので、これによって世界のいずれの地域とも異なる、日本人ないし日本社会の独自性を教えてくれる。
それによれば、我が日本社会における宗教の根幹をなすのは「和」と「穢(けが)れ」(忌避)、それに「言霊(ことだま)」に対する信仰(?)であり、これが日本人の発想や行動様式の根本を規定しているという。特に衝撃的だったのは、わが国における[反軍〜反戦]の傾向というものは、いわゆる進歩的・左翼的イデオロギーによるのではなく、「穢(けが)れ」(忌避)に基づく、軍人に対する差別的な伝統によるという貴重な指摘である。
我が国には、今日なお過去の[日本軍国主義][アジア諸国に対する侵略戦争]を口を極めて非難したり、[平和憲法の維持・擁護]や[日米安保体制の破棄]を声高に主張する反日勢力が根強く存在するが、彼らは自身が陶酔しているような進歩的・良心的(?)な存在なのではなく、単に日本宗教(日本教)の呪縛を自覚していない、もっともナイーブな種類の日本人であるに過ぎないというのは、極めてアイロニカルである。
とにかく、我々日本人は、日本人独自の信仰である日本教のユニークさを自覚していない。そこから、「日本の常識、世界の非常識」と言われるような言動の格差が生じる。今後、外交の分野でもビジネスの分野でも、不必要なトラブルや不利益に巻き込まれないためにも、本書の内容を頭に入れておく必要がある。極めて有益な著作である。
仏教・神道・仏教に関するすぐれた啓蒙入門書
確かに、仏教の展開については逆説の日本史と重複する嫌いがあり、これらの分野に通暁している方々には物足りない部分があるかもしれない。それでも特に私のような宗教音痴には繰り返しのコーチングとなっており、「逆説」を読んでいない方々にとってすぐれた啓蒙的入門書であると思う。
氏が優れているなと思うのは、これは他の著作にも言えることだと思いますが、読者の知的好奇心を巧みにくすぐる書き方をする点だと思う。
氏の著作を読んで一知半解な気持ちに至って、梅原毅氏や山本七平氏の書物に移行して更に知りたくなった。そういうきっかけを与えてくれた書として、前作の「ユダヤ・キリスト・イスラム」に続き、すぐれた書物の一つであると考える。
枝葉に囚われていては大木は見えません
 些細な歴史的事実の認識の誤りをもって、著者の歴史観も誤っていると考えるのは早計でしょう。過ちは誰でも犯します。肝心なのは儒教から中国人、韓国人が誕生したのではなく、中国人や韓国人のメンタリティから儒教が生まれ、インドから伝わった仏教も儒教の影響を受けて中国、韓国的な変質を遂げたということです。
 砂漠と荒涼たる原野の厳しい気候風土と、ローマの圧力の下から、ユダヤ、キリストの源流となる一神教が生まれ、それが狩猟民族として生きる人々が棲息するヨーロッパに伝わり、現在のような、より独善的なカトリック、プロテスタントへと変遷していったように。
 ちょうど、日本の気候風土が日本人を生み、そこから、八百万の神々を祀る、神道が生まれ、多神教である神道が故に、初詣をしながら、お盆お彼岸に先祖を偲び、クリスマスやハロウィンを騒ぎ立てる、宗教に無知、或いは肝要な日本文化を生み出したのと同様に。
 本作の前の著作で同じ神を信じながら、ことごとく対立する「ユダヤ、キリスト、イスラム」を比較したと同様に、本作は同じ儒教と仏教の影響下にありながら、かくも異なる文化、国民のメンタリティの相違を生み出したのは何故か?という比較文化論なのですから、些細な事実の相違をもって、主張の全てに読むに値しないというような評価は好ましいものではないでしょう。
政教分離問題は?
いつものことながら、題名の割には・・・・である。そんなに韓国が嫌いなら、統一協会問題に触れないのは何故だろう・・・・、日蓮宗にしても共産党顔負けに他宗教攻撃に熱心なのに・・・・。
逆説の読者にとっては、ちょっと・・・残念かな。
前作『ユダヤ・キリスト・イスラム教』の続編ということで読んでみました。
ただ、『逆説の日本史』の読者であれば、「どこかで読んだことがあるなぁ」という感じで、何か目新しいものがあるわけではありませんでした。
まあ、骨格にある宗教に対する考え方が変化しているわけではないので、仕方ないのかもしれませんが、
『逆説・・・』の方が詳しく書かれているので、ちょっと残念でした。
ただ、一度読んだ内容を宗教という面から見直して見るには良いです。
また、仏教、神道、儒教の各宗教に興味のある方にとっては、客観的に書いてあると思うので、役に立つと思います。