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赤い長靴 (文春文庫 え 10-1) |
| - 文藝春秋 価格 ¥ 500 | |
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赤い長靴 (文春文庫 え 10-1)文藝春秋 価格(new/used): 500 円 / 24 円 より 発売日: (2008-03-07) アマゾン売上ランキング: 25641 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 4件 きっとこうなるのだろうなあ、と思った。妻と夫。 2つの生き物の間にある深い河と、互いに特別になった相手への安心感をたくみに表現した短編集。 夫はまだいませんが、 おそらく、こういう気持ちになるのだろうなと思う。 分かり合えていて、分かり合えていなくて、 いてほしいけど、いてほしくない。 普通の夫婦ってこんな感じなのかも(間に子供がいると違うかもしれない)。 我が家と照らし合わせ14の短編の連作でそれぞれちょっと空いた時間に読むにはちょうどいい長さ。 なのですが、、つぎつぎ読み進めてしまいたくなる本です。 この作品の背景と同じような「年代」、「子供いない」、「共働き」の私には主人公夫婦に対して他人とは思えない感情移入がしたのでしょう。 (いつも生返事の「夫」は私に近いものがあるかも) 妻の日常の心情や、妻から夫への不満、夫への愛情の疑問がメインで書かれていており、短編のいくつかは夫が主人公となる話もとりまぜてある。 最終の2話は同じ一日の出来事をお互いがそれぞれ主人公となる話でしめくくられており、夫婦ってこんな感じでお互いを思いあって毎日暮らしているものなんだろうねと改めて考えさせられた。 「うまくいっている夫婦って案外こんなもんかもよ」と、 ちょっと我が家の妻にも読ませてみようかな? ある意味「結婚生活」とはこういうことかも答えの出ない、答えをあえて出さないことが 「美徳」のような部分に触れた1冊。 だからこそ、既婚者にはピタッとくるはず。 そのテーマに触れておきながら、主人公とと もに悩ませておきながら、答えは出さない… いや、答えは出せないのかもしれないし、 答えを出す必要のないことなのかもしれない。 他人事であれば、そんなバカげたことをと、 思うかもしれない。でも、知らぬ間に答えに 触れられなくなった夫婦はごまんといるだろう。 だからこそ、この物語の先に、もう少し年を 重ねた主人公の夫婦がいて、現実的には女性が 何かにふっと気がつくのが普通で…「熟年離婚」 へ結びついていくのだと思う。 そんな回答のない、はがゆい物語…江國さんの 世界である。 江國ワールド筆者の実年齢と共に、女主人公の年齢が上がっていく傾向をまた見せられた。女主人公は筆者自身や筆者の周りの女性たちの投影なのか? 女主人公は40代初めかと思われる結婚10年目の専業主婦。子どもはいない。週に数度のパート。ある意味、「記号的」な人物。彼女が夫に対して感じる、「漠然とした不満」「漠然とした安心感」を日常的な出来事を通して描き出していく。 同年代の主婦なら、そしてそんな女性を身近に感じる人なら、「あるある」と言いたくなるだろう。ぼやっとした雰囲気の中の奇妙なリアリティが魅力の作品である。 |