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猛スピードで母は (文春文庫) |
| - 文藝春秋 価格 ¥ 400 | |
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猛スピードで母は (文春文庫)文藝春秋 価格(new/used): 400 円 / 1 円 より 発売日: (2005-02) アマゾン売上ランキング: 4040 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 19件 日常にありそで無い話日常にありそうでない話です。でもそんな話をここまでの物語に昇華させてしまう作者の力量にひれ伏すしかありません。2編とも魅力的な女性が登場します。「サイドカー〜」の洋子さん、「猛スピード〜」の母。両編ともこの魅力的な女性の登場が物語の奥行きを広げる大きな要因となっています。こんな女性憧れてしまいます。 それにしても、何ともいい話です。両作品とも子供も目線から大人の行動を見つめています。その子供達はまるで「大人」のように静かに大人達の行動を見ています。逆に大人たちは「子供」のような行動をとるのです。そんな逆転の視座も物語の良さを高めているのでしょう。 読みたかった本何年か前の、芥川賞作品で、 もう1つの短編が、 去年映画になった『サイドカーに犬』。 後者の方は、 だいぶ映画が膨らまして作られたんだな、と思った。 どちらも違って、おもしろかった。 映画は出演者のキャラで良かったけど、 原作は、内面がきちっと書かれていて、 その部分が楽しめた。 視点は同じ少女なのだが、 原作にある、ノスタルジックな部分は、 なかなか映像に載せるのは、 難しいんだなぁと思った。 で、表題作は、 少年の視点で描かれる。 こんな大人びた子どもがいるのか、 ということをのぞけば、 そのシニカルな目線はおもしろい。 子どもの不思議は、 大人の世界の常識であり、 そこからはみ出した大人は、 どうも社会では生きにくいらしい。 そのことは、でも、 大人になってわかればいいんじゃないかな、 とも思う。 スルメのようにジワジワ味が出る作品短編2作であるが、どちらの作品もホームドラマに出てくるようなホノボノとした家庭ではなく、母子家庭や家庭不和な状態である。 主人公はどちらも小学生の子供であり、そういった家庭環境でもグレずに生きている。教訓めいた話ではなく、子供心をうまく描写した作品。 スルメのようにジワジワと味が出るような作品である。 子どもの感性から子どもの感性ってこんな感じなのかなといったリアリティがすなおに共感できる。子どものほうが案外常識的な暮らしをしているのかなとも思った。読んでいて、その温度感が伝わってくるような描写が心地よく、とても好きな作品になった。他の作品も読んでみようと思った。 ゆっくり走ろう安全運転『猛スピードで母は』です。文學界新人賞を受賞したデビュー作の『サイドカーに犬』と芥川賞受賞作の表題作が収録されています。 でも本は薄いですし、内容も読みやすいです。 両作品とも、子供の視点から大人を描いたものです。 子供が主人公だと、難しい表現が使えないなど制約も多いのですが、上手く料理しています。大人が読んで、充分に楽しめるものです。 子供視点から大人を見る、という場合、どうしても皮肉る要素が強くなりがちですが、本書では、もちろん皮肉要素もあるのですが、かなりクールな子供ですね。どこか哀しい笑いと軽さを含んだ文章で、この子供が大人になったらどうなるのだろうな、と思わせます。 多分、子供の時に見ていた大人像とほとんど同じ大人になるのでしょう。それが分かっているからこそ、痛烈に皮肉るのではなく、静かに見守っているのでしょうか。 |