少年とアフリカ 音楽と物語、いのちと暴力...

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少年とアフリカ 音楽と物語、いのちと暴力をめぐる対話 (文春文庫)


文藝春秋

価格(new/used): 600 円 / 180 円 より
発売日: (2004-04-07) アマゾン売上ランキング: 94085 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 6件

アフリカはあなたの隣に・・
タイトルにはアフリカの文字があるが、多くはアフリカの話ではない。
読み終えたときにこのタイトルの意味がスッと体に入ってくる。

そして程よく力が抜け、私自身本当に考えるべきことを考えさせられた。
「君なら殺すか」両者の対談によって意見が深く変化していくところも興味深い。
私たちは考えなければいけない。
 いかに坂本龍一がアーティストであるかということがよくわかります。アーティストの仕事は考えることです。アーティストは、やはり考えることが大事だと言います。高橋源一郎は、唯一の本質的のコミュニケーション手段は考えることだと言っています。こうして読むと、果たして、高橋源一郎の考えと坂本龍一の考えがある程度重なっていることがわかり、はっとするのです。
 P.230の天童荒太の発言。
 「読者から『なぜホームページ』を開かないんだ。こっちは討論したいのに。お前の小説は対話がテーマじゃないのか』って(笑)。僕の言っている『対話』はそうじゃないんですけど。」
 天童がここで言っている「対話」というのは、もちろん「考えること」です。読者は勘違いしています。高橋源一郎は討論とは結局、自分の意見の主張と他者の意見の壊滅を目的とする、考えるという行為からはもっとも程遠いものだと言っています。考えるということは、おそらく私たちが思っている以上にはるかに難しいのです。多くの人は小説に、映画に、歌に、常に答えを求めます。けっきょく、このシーンはどういうことを表しているんだ?と質問します。
 多くの人は、何故そういう質問をするのでしょう? もちろん、答えを求めて、です。私は、そういう人に逆に聞きたいです。
 「どうして答えが存在するなんて勘違いをしてしまったんですか?」
 ※この本にはいのちと暴力に関する答えなんて書かれていません。
タイトルが渋い
内容は重いけど、面白い対談集だった。
だいたい似たような雰囲気を感じてるのかな?・・・みんな。

「考え抜く」ことの大切さを説いてる部分があるけど、
「考えすぎ」なんじゃないかなという気がする。

でもこういう人達がいてくれると助かる(←いい意味ですよ)
歯に衣を着せない痛快な対談集。
坂本氏がガンガン過激な意見を言い、天童氏の優しさが包み込みながら、深いところまで話が進んでいきます。こういう人たちと一度でも面と向かって話ができたらなあ、と思いました。坂本氏の意見は結構過激で、読んでいてハラハラしますが、天童氏のひとの痛みを知り尽くした発言に、坂本氏の考え方が変容していく様は、何というか、下手な小説より、ずっと感動しました。
なぜ人を殺してはいけないのか?
対談の中で繰り返し訴えられていることのひとつに「もっと想像力を持て」というものがある。見知らぬ人ないし家族友人から背中に刃物を突きつけられながら、あなたは「なぜ人を殺してはいけないの?」と問うことができるだろうか。今、あなたが刃物で刺されて死ぬかもしれない間際に「殺されても構わない」と思うのだろうか・・・。想像力。
天童荒太はこれまで「家族の物語」を描いてきた。実は家族の問題を大局から俯瞰すれば、現在世界各地で起こっている「問題」と根っ子の部分は同質なのではないだろうか、というコトバに重みを感じリアリティを感じることができた。それだけでもこの対談集を紐解く価値はあったとぼくは今思っている。