この国のはじまりについて―司馬遼太郎対話...

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この国のはじまりについて―司馬遼太郎対話選集〈1〉 (文春文庫)


文藝春秋

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発売日: (2006-04) アマゾン売上ランキング: 48905 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 2件

つまらない、とは言わせません
わたしの友人に静岡のヤツがいまして、こいつが京都にいるとき「関西のテレビはつまらない」なんてぬかしやがった。テレビ大好き人間のこっちがなぜだと訊くと、答えて曰く「東に比べトークの量が多すぎる」、だって。ふぅ・・・何が面白いって、なによりトークがおもろいんやないか!
言われてみると、たしかに関西の人間は「喫茶店の会話」というのが好きですね。漫才なんかでも、しゅべくるタイプだろうがぼやくタイプだろうがこの「喫茶店の会話」風のセンス、スタイルを踏まえてないと、どうもうけない。よしんばうけても、好かれない。その点司馬先生も関西人です。だから楽しいですよぉ、この対話集は。
「浄土宗は弥生的だ」なんていう突拍子もない自在な歴史認識の面白さもさることながら、読んでいて近所の喫茶店の常連さんの会話に混ぜてもらっているような、そんな気になるところがなんとも心憎い。そのためか「この国のはじまり」も、なにやらおらが町の昔話のようにおもえてきます(特に本書で語られる北条政子像は、一般の彼女のイメージより随分身近に感じられます)。この辺は「トークしかない本」の真骨頂かもしれませんね。
未知の歴史に挑戦する姿勢に感動
 司馬さんは、文筆だけでなく、お話も大変上手な方ですね。聞き上手はわかっていたのですが、話題を相手に応じて提供されます。それほど、司馬さん知識が豊富で、機転が利かれる方だと思います。
 この書では、日本の成立過程や日本人の底流にあるものなどを語っておられます。想像力も抜群で、歴史上明らかになっていないものは、小説家としての想像力で歴史の空白を綴っていかれます。
 対話の相手では、ライシャワーさんとの話が興味深い内容を含んでいます。アメリカの駐日大使を勤められ、知日派としても著名な方との会話は、国を超えて歴史を楽しんでおられる感じがします。
 未知の歴史に挑戦している、司馬さんの姿勢に感動できる書です。