読者は踊る (文春文庫)

- 文藝春秋 価格 ¥ 710
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読者は踊る (文春文庫)


文藝春秋

価格(new/used): 710 円 / 1 円 より
発売日: (2001-12) アマゾン売上ランキング: 46009 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 12件

「印籠評論」デスネ、ハハー!
ちょっと頭の切れる女の子が、自分の感覚や論理が現在へ碇を
おろしてるとガッチリ前提したうえで、先達との感覚のずれを
「わかんねぇー」って、何の配慮も気遣いもなく切り捨ててい
く。。。まあ、感じはそんな風です。

地味〜な漫才15分も聞いてらんない、単発でも目先の新しい
ネタや、奇抜なヒネり一つのはいった設定でないと笑えない!
もっと対象をちゃかしてふざけるぐらい余裕がないとペケ!

賢く若く美しい女性の、上から目線と同じ反駁のしがたさと
ある種の諦め感(なにもいえねぇ〜)を感じられる良書。
要は水戸黄門の印籠視点で書かれとります。「印籠評論」。
コレ読んで共振してる女子とはちょっと仕事すんのしんどい
なぁ、正直・・・。

書評としてはどうか。どういう動機からにせよ対象本を結果
として「読んでみたい」と思わせない書評は失格でしょ。
揶揄や批判は評論にまかせればいい。
これが書評だというなら(あくまでそう思っているが)、や
はり、手に取るのを躊躇させるようにマイナスで働いた時点
でアウト。もてあそびつつ、結果的には読んでみたいとおも
わせる、それが「芸」ではあるまいか?

本書で駄文呼ばわりされている(まあ否定しないけど)吉田
秀和氏はすくなくとも、その感覚的だが扇情的な文体で多く
の趣味人にレコードを手にとらせたんじゃないのかな・・・
著者は教科書問題もそうだけど、はすにかまえて揶揄するだけ。
実はツンデレなのかもしれないけれどね。

それって私の事?

巻頭に「踊る読者度テスト」がある。見事10個以上○がついた私は本書に取り上げられている本はあまり読んでいないのであるが・まさにどっぷりつかった踊る読者。

文筆評論家というのは因果な商売である。下手に誉めると読者をなくし、けなすと仕事をなくす。
だから、読者より仕事の確保とばかり、読みもしないで賛辞を送っているような評論家も多々いる中、斎藤さん、大抵の本をけちょんけちょんにけなす。
しかし、斎藤さんにけなされるというのは、読むに値する本といえるのかと逆説の発想もできる、だからけなされることは名誉なことでもある。

無論けなすのは誉めるより難しい。
特にけなしてはいけない本(批判してはいけない本)この本のなかにもいくつか取り上げられている、にあえて挑んだのは勇気があるものである。
男性の評論家だったらこんな事をしたら、XX団体とかから闇討ちにあるかもしれない。
作者の批判にすべて共感しなくても、多いに笑い溜飲を下げたりするコメントの切れ味は心地よい。

軽い書評
 一般人向けの誰が読んでもわかる書評。中には笑えるものがあるが、それだけ。というか、取り上げられているジャンルの本のどれにも興味がまったくなかったのでしょうがない。連載誌の意向も本人の意向もあるのかもしれないけれど、誰も文学の書評なんて望んでいないのだろうか。それなのに、芥川賞・直木賞の回がいちばん反響があったとかよくわからないことになっている。
 この書評には本気度が足りないと思う。斉藤美奈子は優れた評論家だとは思うけれど、どうだろうこれは。あと、この人作品を褒めるのが下手だと思う。おすすめ、といわれてもまったく読む気がしない。
 あと解説の人のベタ褒め具合がものすごく気持ち悪かった。
一般人(自分)も楽しめる「笑える」書評
批評家だとか評論家が書く文章は回りくどくて難解なものが多い。簡単な言葉で済むものもわざと難しくしているんじゃないのか、と思ったりする時もある。そして、その分野に詳しい人達だけしか相手にしていないような人も多い。勿論、そういった評論家達も必要だが、それだけでは自分も含めた一般人は困るし楽しめない。著者は一般人も楽しみながら読むことができる数少ない評論家だろう。

難解な言葉は使わない、例えの上手さ(評論家としては大事な資質だと思う)とおかしさ、斬新な切り口、そして何より、駄目な作品を深刻ぶってけなすのではなく笑い飛ばしてしまう余裕がいい。

ここに収められた書評の中には、著者自身が記しているように精通していない分野もある。その分野に精通している人には物足りなさや不満を感じたりするのかもしれない。しかし、これは「踊る読者」としての著者が、そういう人達のためではなく、「躍る読者」のために書いた書評である。そこを勘違いしてはいけないと思う。

ちょっと古い作品だが、その面白さに変わりはない。時が経過することで、それらの本(現象)がどうなったかがわかり、発表当時より楽しめたものもあったくらいである。
ただの書評ではない
とっかかりこそ本であるが、彼女の批判の目は本の後ろにある社会や人間に鋭く向けられている。「ごくごく一般的な、そんじょそこらの読者代表」だなんてご謙遜。同じ本を読まされて、ぼんやりしたふつうの読み手はもちろん、そこそこの書評屋・教養屋にだって、そこまで斬ることはできない。そして、ひとたび読みはじめるともうとまらない「カッパえびせん」的筆力。すでに十年前の話題ながら、本にまとめるとき、さらに文庫化にあたって、最新のコメントを加筆しているので充分に楽しめます。