秋天の陽炎 (文春文庫)

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秋天の陽炎 (文春文庫)


文藝春秋

価格(new/used): 500 円 / -- 円 より
発売日: (2003-05) アマゾン売上ランキング: 216144 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 3件

薄い本
 2001年に出た単行本の文庫化。沢木耕太郎との対談が新たに加えられている。
 1999年、J2の大分トリニータは最終節の山形戦で、ロスタイムに同点に追いつかれてJ1昇格を逃した。その試合を多くの関係者へのインタビューから再構成したのが本書。
 さまざまな人間関係、思惑、偶然が重なり合った試合だったようだ。それをひとつずつ解き明かされていき、ひきこまれるように読んでしまった。
 しかし、薄い本である。本文は99頁しかない。ちょっとこれでは…。
様々な視点から「事件」を浮き彫りにしたドキュメント
1999年の最終節、J2だった大分トリニータが昇格を逃した山形戦。その試合を両チームの選手、監督、そして審判の目からピッチで何が起きていたのか検証したドキュメント。著者は「28年目のハーフタイム」でキャプテン前園を、「決戦前夜」でカズを十分に取材もせずに悪者扱いにしたことを反省しているらしく、今回は取り上げる主要人物の話をかなり多角的・立体的に取材した努力が窺えます。ただ、村上龍がオリンピックの時の文章を批判していた沢木耕太郎との対談だけは余計だったでしょう。
文庫版あとがきに好感
J2最終戦、J1昇格がかかる大一番、大分対山形を迫真の筆致で描く。すでに単行本で読んでいたが、この文庫版も購入した。巻末に、沢木耕太郎との対談が載っていたからだ。だが、一番良かったのは、文庫版のあとがき。金子氏は、「28年目のハーフタイム」と「決戦前夜」での反省を述べている。前著では前園に、後著ではカズにインタビューしなかったことを。私は、カズや前園を「悪者」にしてしまったことを、別の場所で批判したことがあった。金子氏は自らの落ち度に気づいていたのだ。ここに好感を抱いた。