ぬくもり (文春文庫)

- 文藝春秋 価格 ¥ 520
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ぬくもり (文春文庫)


文藝春秋

価格(new/used): 520 円 / 1 円 より
発売日: (2002-05) アマゾン売上ランキング: 282289 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 1件

いくつになっても恋をしたい
藤田氏が奥様の小池真理子氏が直木賞を取ったあと、無心に書き綴った短編です。
ガラス工芸師、野球選手、ドールハウス製作など、藤田氏らしく、職人気質の中年男女が登場します。独特の世界に生きる人間ならではの、価値観、喪失感、切れ味の良い決断が小気味良く伝わってきます。

「風鈴の女」は特に心に染みる作品でした。妻に先立たれた親友辰吉のために、自分の妻に身の回りの世話をさせた松倉。やがて辰吉が年の離れた後妻を迎えたとき、降りかかる家族のゆがみ。松倉の妻、辰吉が亡くなったあと明らかになる真実に、読み手は予想していたことがやはり事実だったのかと納得しつつ、なにか、中年男女の弱さ、寂しさを知ります。40代以降の年代の方なら琴線に触れるものがあるに違いないです。

男性が主人公になっているものばかりなので、女性には少しかけ離れた思考もありますが、人間、生きている限り異性を求めているんだなぁと思わせる作品集です。