![]() |
蒲生邸事件 (文春文庫) |
| - 文藝春秋 価格 ¥ 900 | |
| home|書籍|CD|DVD|ゲーム|ソフトウェア|家電|キッチン|おもちゃ・趣味 |
![]() |
蒲生邸事件 (文春文庫)文藝春秋 価格(new/used): 900 円 / 1 円 より 発売日: (2000-10) アマゾン売上ランキング: 12570 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 55件 宮部みゆき作品の分岐点内容はもう語るまでもなさそうだ。他のレビューもすべては読んでいないので、かぶっていたら申しわけない。 個人的な感想だが、デビュー当初から順に読んできた者として、この作品から後、作風が変わった気がする。この後「理由」で直木賞を受賞されるわけだが、宮部みゆきらしいのは断然こちらだ。宮部氏の持ち味は、社会的に大きな問題を扱いつつ、最後にどこか希望が残る、その爽快さだった。この作品も直木賞候補に上がったというから、そこでご本人に迷いが出たか、何か回りからのアドバイスがあったのかわからないが、「理由」よりこちらが劣るとはどうしても思えない。ただ現実を突きつけるだけよりは、夢物語の方がはるかにましだ。 その後「模倣犯」までは発売時に読んだが、あとはリアルタイムで追いかける気がしなくなった。 今さらだが、「蒲生邸」で直木賞、が正解だった気がする。 さわやかSF??宮部作品は初なのですが、いやー面白かった! 主人公が普通の感覚の人で行動や、考え方も読み手に理解しやすくなってます。 内容は浪人決定した現代っ子が、入塾試験の為上京した東京のホテルで火事に巻き込まれ 時間旅行者に助けられた先が226事件真最中の東京・蒲生邸だったというものです。 そこで起こる殺人・使用人としての生活・もう一人の時間旅行者・女中ふきに対しての思い、そして日本が世界大戦に歩み始める分かれ道のひとつ226事件。 ページ数どおりの盛りだくさん設定です。 トリックやラストは勘のよい方は正直早い段階で気づけます。 ミステリーというか青春モノというかSFというか位置づけの難しい作品でした。 ただ、読後にのこるさわやかさ、せつなさが非常に心地よくいい作品でした。 この小説はドラマ化されていたようで、CASTは今では色んな意味でさわやかさからほど遠い方々ですが、興味のある方は見てみるといいかもしれません。 226事件とタイムトラベル。 この組み合わせが好きなかたは、恩田陸の『ねじの回転』も読んでみてください。 あてられてる焦点がまったく違うのですが、どちらも秀作で読み比べると面白いですよ! 全てはラスト2・26事件の時代に現代の受験生が飛ばされてしまう小説。 現代人と当時の時代の人との考え方の差、身分。 私の考えでは、この本の醍醐味はまさに最終章であると思う。 この最終章は実に秀逸な出来で、とても感動的。 主人公に感情移入してしまうこと請け合いである。 別れはかくも辛いことなのか…。 ラスト泣きました最初は毎日少しずつ読んでいましたが、残り半分は朝まで一気読みでした(翌日仕事にもかかわらず)! SFあり、謎解きあり、主人公の成長あり、そして何といっても背景に二・二六事件あり。歴史にあまり詳しくない現代人・孝史を通して描かれているので事件の解釈がわかりやすいし、わからないことはわからないと(孝史が)言ってくれることで読者を置いてけぼりにしないところもよかった。 時間旅行者の坂田の人生がとってもとっっっても切ない。ラストの選択も、彼にとって幸せなことなんだ、と信じたい!孝史が現代に戻ってからの話は泣けた〜。蒲生邸に関わる人々のその後の人生も垣間見れてよかった。でもまだなんとなく、半身をあの戦前の二・二六に置いてきちゃっているような孝史と同じく、読者の私も、仕事しようが、ご飯を食べようが、頭に「蒲生邸」のお話がまだ離れず…一週間くらいはぼ〜っと過ごしそうです。 改めて宮部みゆきの良さを思い知りました。 まさに・・「SF歴史人情本格推理娯楽小説」を堪能しました最後までぐいぐいひっぱり、結局、短時間で読破してしまった、 さすがの、宮部みゆき様の娯楽大作です。 ラストが「あれ?」という感じで、もっと「あ!」というような ドンデン返しを期待していましたが、まあ、本作品の主眼は、そういう ところにあるわけではなさそうなので、これはこれで、雄大な時間を 隔てた二人の(ある意味)再会が読者にも感慨深いものになる、という 展開ということで納得ではあります。 現代の平河町の火災事件、そして時間旅行と、二・二六事件という装置は、 あまり前面にはでてきません。これらは、現代人である孝史に、読者が自分を 感情移入させて、過去に実在し、息をし、存在し、歴史の大きな波間で 生活していた人々を、主人公と一緒に追体験するための、仕掛けにしかすぎません。 小説なので、読者によっていろいろ考えはあると思いますが、私がもっとも 感じたのは、「歴史は、積み重ねで成り立っている」というメッセージ でしょうか。戦争や歴史的大事件でのみ現代が構成されているわけでは なく、その時、その時代に、まさに、暮らしていた生身の人間たちの生死の 積み重ねが、連綿と今に連なることの、不思議さ、と神にも思いをはせて しまうような、人間の運命というものへの、挑戦。 これらを、読ませるために、作者は、SF、推理小説、人情話、蒲生邸という 舞台、さまざまな登場人物、時間旅行という、ある種、ガジェットと言える 大物、小物を駆使し、読者の前に物語りとして提示してくれた。 そんな、ある種、ノスタルジーと懐古趣味にも浸れる、一級の娯楽大作を 堪能できました。 |