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春秋名臣列伝 (文春文庫 み 19-18) |
| - 文藝春秋 価格 ¥ 590 | |
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春秋名臣列伝 (文春文庫 み 19-18)文藝春秋 価格(new/used): 590 円 / 119 円 より 発売日: (2008-03-07) アマゾン売上ランキング: 49226 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 4件 これは良い「春秋名臣列伝」という作品名の通り、中国の春秋時代(紀元前770年〜前403年)に活躍した名臣たちの話。20名の名臣について物語が書かれているが、私の既存知識に入っていた名臣は、斉の管夷吾(管仲):秦の百里奚:鄭の国僑(子産・子美):斉の晏嬰(晏子・晏平仲):呉の伍員(伍子胥):呉の孫武(孫子)の6名にしか過ぎない。それもちょっと春秋時代に興味があれば知っているはずの人物だ。 資料的な記述を中心に、日頃の小説とはすこし違う趣の作品となっています。ただし、一番最後の結文には、彼の魂魄がこめられていると思いました。 〜 それでもこの世を戦場とみなし、人はそれぞれ独自の生き方をし、二度と同じ生きかたはないという想念に立てば、『孫子』の兵法は、現代でも活用されうるのである。〜 実に核心の一言ではないか。 云うまでもないが、「戦国名臣列伝」という著書もある。無論読むつもりだ。 「春秋の名君」とあわせて、宮城谷春秋時代小説の良きナヴィゲーター「春秋の名君」での名君12人の小伝は正味約50頁だったが、本書は目次を入れて約360頁全部で、春秋時代の概観から始まって、君主から卿、大夫、士へと権力が下降していく春秋時代の中で君主を補佐した名臣20名を採り上げる。管仲、晏子等著者の長編小説の主人公、百里奚のような短編小説の主人公、祭仲、狐偃、巫臣のような長編小説の重要登場人物もいれば、今まで私が知らなかった人(おそらく作者の著書には一度も登場したことのない人)もいる。逆に小説の主人公でも士会等は選から外れている。20名は何れも名臣と評価されるだけの知恵・洞察力・勇気・行動力そして徳を備えており、その生き様や言動に惚れ惚れする人達だ。中でも呉越の争いを語るに欠かせない伍子胥の小伝を読めるのが嬉しい。20名が春秋、左氏伝、史記などでどのように描かれているか、そしてそれら文献の記載に悩む作者の考えを素直に語っているのが興味深い。ともあれ、春秋戦国時代の面白さに惹かれる私にとって、本書は複雑な春秋時代の国家間、人物間の関係を整理するのに役立つ。春秋を記した魯の君主と周王の対照表や系図が多いのが参考になる。 「応変」とナンバー2の存在春秋戦国時代に活躍した名臣20人が紹介されています。 中には、すでに宮城谷氏の長編の中に登場し、親しんだ人物もいれば、名前だけしか知らない人物もおり、全く知らないひとさえいます。 長編に登場した人物は、そのエッセンスが語られているという感じで、その人物の本質を改めて再確認出来ます。 一方で、全く知らない人物は、いま一つその背景が理解しづらいこともあり、この短編ではなかなか理解が行き届かない面もあります。 ただ、少なくとも、この時代に活躍した人物たちのコンパクトな知識としては、それなりに有用だと思います。 ただ、そうした人物論以上に参考になりそうなのは、「徳」というものに対する考え方と共に、「応変」という言葉です。この言葉は、この著作の中で何度も登場しますが、機に応じた対応を速やかにすることで、これは現代社会においても非常に重要なことだと思います。 それと、もう一つは、名君の後ろに名臣ありと言う事で、TOPが優秀であることは、その集団が成功する大きな要因ではあるのですが、それ以上にナンバー2の存在の大きさを感じさせてくれた著作でした。 宮城谷作品の主役や名脇役達の列伝春秋戦国時代とはいつかという定義から始まって、その春秋戦国時代の臣下として優れていた人物について紹介した一冊。宮城谷氏の今までの小説の主人公や名脇役なども取り上げられてファンには嬉しい一冊です。が、宮城谷さんの本領は、その人の生き様、思想をその人の生涯を通じて描いていくことだけに、事績や代表的なエピソードを抜き出していった本書は少し物足りない感じもします。時の流れの中でその人物がどういう風な精神のありようをしているか、どう成長していったのかを感じられる小説のほうが宮城谷さんの本領が発揮される気がして、そのぶんちょっと本書は小説と比べると薄いです。 とはいえ、そのかわり、小説のほうでも取り上げた登場人物について、どこまでが史実で、どこからが謎で小説的な推理だったのかを明かしてくれている部分も多く、そういう意味では宮城谷さんの諸作品を読んだ読者には違う楽しみも与えてくれています。 |