岬 (文春文庫 な 4-1)

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岬 (文春文庫 な 4-1)


文藝春秋

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[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.5 / 総数: 10件

言語的冒険もここまですぎると単なる貧乏物語かもよ。
 う〜ん。三国志でお金儲けをしているひげをはやした北方謙三さんが「最高峰の短編」なんていうもんだから、このレビューではみんなビビッて、そのセンで書いてますね。

 わたしは、死ぬかもしれないという病気のときに、この短編を読んだんだけど、それほどとは思わなかったですよ。自分が死ぬかもしれないから、言葉的な圧力はそれなりに受けたけども、死への恐怖を忘れるほどのパンチ力はなかった。

 ただし、作者の誠実さというか真剣さは認めます。ともかく、現代の日本文学を語るには、必ず読むべき一冊であることは確かかも。

 方言とか言語的かく乱とか、小説的冒険もすごいが、正直、読んでいて飽きる。
 というのは、小さい世界で結論が見えるからです。
泣けます
気が弱ってるときにこの作品を読むと死にたくなります。
体調万全で用心深く読むことをお勧めします。
読後に、脂汗が出るような疲労を感じなかったら、
すでに心が死んでる証拠です。
現代文学を
 代表する作家、中上健次の芥川賞受賞作「岬」を含めた、四篇の短、中篇を収める。
 主人公の痛みや葛藤がまざまざと浮かび上がってくるその表現力はさすが。だが、表題作にしろなんにしろ、一人称で書かれてあればよかったという気がしなくもない。あと、どうも改行のタイミングが受けつけない。
苛立ち。
三人称なのに、まるで一人称かのように主人公の苛立ち
が読み手に伝わってくる(またそうのように表現している
場面も山ほどある。)
率直に言うと、文体は一人称を使うべきだったのでは、と
思うけれども、苛立つパワーには引き込まれた。

愛情への強い渇望を抱く兄姉。逃れられない血・土地への
恨み。ヒシヒシ伝わってくる。
作者自身の苛立ちが、文章を通じて強いパワーを読者に感
じさせる。今生きていたらどんな文章を書いていただろう。

岬の孕む力
岬、英語でpeninsulaそうペニス=男根である。
男根は膨張し行き場のない力を放出しようとする。
その上でうごめく人物群。上京して覚醒した中上=秋幸は
この作品で新宮に帰還した。
そして新宮=物語に復讐を開始する。

「心臓が愛しい、愛しいとなっていた。
 ペニスが心臓ならよいと思った。」
という文に魅かれた。