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ワカタケル大王〈上〉 (文春文庫) |
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ワカタケル大王〈上〉 (文春文庫)文藝春秋 価格(new/used): 620 円 / 1 円 より 発売日: (2003-12) アマゾン売上ランキング: 311184 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件 倭王武・雄略天皇、日本の国家基盤を作るこの小説の舞台となっているのは、五世紀半ばの日本列島である。主人公はワカタケル大王〈雄略天皇、倭王・武〉は、日本に中央集権国家を作ろうとして、大陸や半島の先進国からそのために必要なものを取り入れようとした。百済は倭との同盟関係を強めようと昆支王が大和を訪れる。内政においても、勢力争いで骨肉相食む争いが続く。時には激しい感情を爆発させ、時には冷酷に事を処する。 多くの争いは皇位継承の問題である。大王位に関する時々の風習は兄弟相続か長子相続かで揺れるものである。埼玉県稲荷山古墳出土の鉄剣銘に大彦を祖とする八代の系譜が書かれているが、みな「その児」となっている。その最後に出ている文字が、ワカタケル大王と読める。表紙カバーに鉄剣の写真が鮮やかに印刷されていて、リアリティがある。 本書は歴史小説である。随所に古事記、日本書紀等に書かれていることをかみ砕いて引用し、そのはざまに葛藤する人間模様を想起させながら、躍動的でスリリングな古代史ロマン小説に仕立てている(雅) アジアの中の倭時は西暦460年、朝鮮半島の百済からこの物語は始まる。日本で初めて中央集権国家らしきものをつくった倭王武(雄略天皇)の王子時代の物語なのだが、物語を倭国だけに限定していないところがこの時代の雰囲気をよくとらえていて素晴らしいと思う。一方で百済王の弟が一時期飛鳥地方に住んでいたと描かれる。彼の子飼いの部下ムサの青の描写は生き生きとしている。古代の人たちは私たちの想像よりずっと国際的であり、行動的であり、知略に優れていた。そういうことが実感できる物語としてこの作品はうってつけ。この時代をいきいきと描く事の出来る人は黒岩重吾氏しかいなかった。つくづく氏の死が惜しまれる。 |