鬼平犯科帳〈1〉 (文春文庫)

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鬼平犯科帳〈1〉 (文春文庫)


文藝春秋

価格(new/used): 540 円 / 1 円 より
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 18件

ようやく読み始めます。
 丁度、著者が40歳半ばから書き始めた小説なので、私も今くらいから呼んでいったほうが良いかもしれない。若い人にはあまりこういう大人の感覚が上手く掴めないかもしれない。宮部みゆきなんかの江戸物を読んで寛ぐ気分になるのとは少し訳が違うね。男の書く文章で骨があります。固いけど包み込まれるような包容力とでも言うのでしょうか。色もあって大変面白いし、池波正太郎は私の亡くなった父親の3歳上なので何か懐かしい気持ちで読めました。この時代の男たちは頑固というか一途というか、たいしたもんだねぇ。見習いましょう。
中毒性あります
きっちりと各話でストーリーが完結している。
エピソード(事件)は同時進行していることがあるが、
その場合は各エピソード毎に話を分けているので、話の焦点が散漫にならない。
読み手が、情報の処理にストレスを感じないですむようになっている。
以上のような理由で、疲れずリズム良く読み進んでいける。

事件モノだが、張り巡らされた伏線を回収していく、
カタルシスを感じるような構造になってはいない。
物語上の未来に焦点がある「ミステリー」ではない。
逆に、「あの時、こんなことがあった」というように
過去に焦点をおき、ストーリーが展開されていくことが多い。

24巻まであるので、気をつけないとしばらく生活に支障が出ます。
意外だったなぁ
池波正太郎の作品では、「剣客商売」、「梅安」、そして「鬼平」シリーズ。
さすが、評判の鬼平シリーズ。これは、一冊目からすーっと、入る。

剣客商売ほど生活とか家庭とかが見えるワケデハなく(時にほのぼの)、梅安シリーズのような殺伐さはない。
で、僕はてっきり鬼平が、ばったばったと悪を斬る!なんて話しかと思っていたんですね、実は。
ところがこれは結構違う。

どこがどう違うかと言うと、むしろ鬼平に追われる、鬼平が斬るべき相手である、盗賊、泥棒のたぐいにより多
くのページが割かれ、彼らの人となり、思い、その人生が深く語られている。
確かに鬼平は活躍し、悪を斬るんだけど、時に鬼平は舞台回しのような感じ、あるはトリを引き受けて幕を閉じ
る役。
うーん、これは意外。

ま、これからシリーズが進むともっと鬼平が前面に出てくるんだろうけど。
多分あれかな。鬼平が使うスパイとも言うべき男達。彼らは元盗賊で、何かの縁で、鬼平を助ける事になる。
きっと、彼らはこれからこのシリーズを飾る大事な登場人物(脇役)になるんじゃないかな。
だから、そんな彼らはいったいどんな人物で、どういういきさつで鬼平のもとで働くようになったのか。今後の
シリーズの展開のために、そんな脇役をうまく登場させるには、彼らを語らなくてはいかなくって、だからその
周囲にも話が及ぶと、これがことごとく悪者、盗賊だから、勢いそちらの話に偏った気がするのかもしれない。

ま、そんな彼ら、そして盗賊達のなんとも人間味溢れる様子。
鬼平もただ「鬼」だけではなく、そこはしっかり人情味ある、笑いあり(あんまり多くはないが)涙ありの、時
代物のツボが実によく押さえられ、飽きない。
私事ですが、剣客商売があと残すところ1冊になったから、これはありがたい。長いシリーズで嬉しい。
これでまた当分楽しめます。
時代劇とはこんなにすばらしいものだったのか!
自分はまだ20歳です。若い人は「時代劇は古臭い」と嫌煙しがちですが、そんな人にはぜひ、読んでほしいです。どんなケータイ小説にもライトノベルにもだせない味わいが「鬼平」にはあります。僕はこれを読んで「時代劇はこんなにおもしろかったのか」と驚きました。現代には無くなってしまった人情。そして人生の切なさも、全てが詰まっています。
曖昧で理不尽だからこそ・・・
おそらく、日本文学史上で、これほどの名台詞に溢れた小説は皆無でしょう。
若い頃に、『本所の鬼銕』と呼ばれた放蕩無頼の青春時代を過ごした平蔵が、悪を知っているからこそ、悪を取り締まれ、悪を知っているからこそ、悪を哀れむ。
……よく世界の人々が、「日本人ははっきりさせない」と、批判しますが、その人たちには是非とも鬼平を読んでほしい!
人間が善悪で判断できるほど、白黒はっきり出来るほど単純な存在なのか?
理不尽だからこそ、曖昧だからこそ人間なのだと。
曖昧な人間が白黒はっきりさせようとするから、善悪で判断しようとするから、間違いを犯すのだと。