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坂の上の雲〈4〉 (文春文庫) |
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坂の上の雲〈4〉 (文春文庫)文藝春秋 価格(new/used): 670 円 / 153 円 より 発売日: (1999-01) アマゾン売上ランキング: 2039 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 14件 日露戦争に勝ったことで日本が残った。○読み始めたきっかけ 司馬遼太郎の歴史モノが好きで、その中でも経営者を中心に愛読者の多い、 「坂の上の雲」を読んでみました。 ○心に残る言葉 日本の砲弾は、敵艦船の装甲を打ち破るのではなく、甲板で炸裂し火災を起こさ せ砲台を無力化することを目的としている。兵力の少ない日本海軍にとって、最も 効率的に戦闘する手段の一つ。 日露戦争当時では、一軍の統率は司令官がその人格力をもってやる、作戦の方は 参謀長が受け持つ。基本的にすべて参謀長に任せる。二者択一を迫られた時か、戦 況が紛糾した時のみ司令官が決を下す。 p.184 農業社会=有能無能の価値基準はなく、自然の摂理に従って、きまじめさと 精励さ嵩が美徳。 狩猟社会=それぞれの能力によって部署に配置され、全体の一目標のために機能 する。その中では指揮者が必要。この社会では人間の有能無能が問われる。世界史 的にみて、狩猟民族は軍隊を作ることに熟達している。 p.256 敵よりも大いなる兵力をもって敵を圧倒撃滅するというのは、常勝将軍と いわれるものが確立し実行してきた鉄則。 日露戦争に勝ったことにより、日本がロシアの植民地にならずにすんだ。しかし、 その成功体験が太平戦争での軍部の過信を生んだ。 ○どんな人に読んでもらいたいか。 過去の日本人の行動や歴史を知ることで、将来の日本の問題について考えるきっか けとなる。できるだけ、多くの日本人に読んでもらいたい。 ちょっとした記述が妙に面白い。良さについては沢山のレビュアー様がおっしゃっている通り。 個人的には北進軍の中の黒木部隊の記述「まるで別の人種の部隊に率いられていたかのような強さ」というところで思わず吹き出しました。 司馬遼太郎、時々面白い表現しますよね。。 リーダーの資質が組織の運命を決める第4巻は遼陽の会戦から旅順攻防まで。 リーダーの資質が、特に戦争といういわば極めて緊迫した状態において、いかに重要かということを思い知らされます。 旅順攻略軍における乃木・伊地知コンビ、バルチック艦隊におけるロシア司令長官について、著者は「無能」を連発し酷評しています。当然、ここでいう「無能」とは、全人格を否定する意味での無能ではなく、あくまでもそのとき置かれた状況下において能力を発揮できなかった(もしくは持っている能力が状況に適応できなかった)という意味でしょう。ただ、リーダーたるもの、ある面で優れているだけでは(例えば乃木がもつ会う人を魅了してやまない包容力など)務まらないどころか、組織全体に対して悪影響を及ぼすという事例ともいえ、企業経営などに置き換えると考えさせられるものがあります。 なお、乃木・伊地知が攻撃の失敗から反省することなく、無謀な攻撃をただ繰り返すさまは、日本陸軍がもともともつDNAなのか、後の太平洋戦争を暗示しているようで、名著「失敗の本質」が思い出されてしまいました。 「学ばざる軍隊」のルーツ第4巻では日露戦争の様子が行きつ戻りつ、詳細に記されており、1〜3巻までの秋山兄弟と正岡子規を中心とした「青春歴史小説」から「戦争歴史小説」の匂いが濃くなる。 黄海会戦、遼陽会戦、バルチック艦隊の間抜けな様子、旅順要塞の攻防戦など、丹念に調べた作者には頭が下がる。 驚くべきは後に神格化された乃木将軍とその参謀の無能ぶりである。 ロシア軍の砲撃の前に屍の山を作っても、正面からの白兵戦を繰り返す様は、約40年後の太平洋戦争で、米軍の圧倒的な火力の前に銃剣で突撃して玉砕して行った日本陸軍の姿がだぶる。 大国ロシアに「勝った」事で、驕りが出た日本は、自己過信に陥り、器は大きいが無能の乃木を英雄に祭りたて、その「失敗」を語る事がタブー化されたのであろうか? 彼らは少なくとも、失敗から学ばなかった。 ガダルカナル、ニューギニア、インパール、ビルマなどで繰り返された、無能な突撃、玉砕は、旅順攻撃の多大な犠牲を反省し、その作戦を失敗と認めて検証していれば、避けられたのではないだろうか?歴史に「たら」「れば」は無用と言うが、太平洋戦争の正当性の判断はは別として、日本陸軍に旅順での失敗を直視して、そこから学ぶ姿勢があれば、何10万人もの若き兵隊を失うことなく戦えたのではないか?と考えざるには得ない。 「学ばざる軍隊」のルーツはここにあったのだ。 日露戦争もたけなわ。徐々に、主人公の役割が、小さくなっていく印象。 秋山兄弟に関する記述は、本当に少なく、乃木・伊地知、児玉など の記述や事実の記述が多くなる。 日露戦争は、まさに正念場。 戦争の事実に関する話は、俄然面白くなってきた。 それに反して、 物語は往きつ戻りつ、ゆっくり進行し 「〜については、すでに(前に)述べた。」 という表現も多くなる。 同じことを何度も記している印象が残ってしまう。 ちょっと、読みにくい以外は、次が楽しみな展開。 |