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ダナエ |
| - 文藝春秋 価格 ¥ 1,300 | |
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ダナエ文藝春秋 価格(new/used): 1,300 円 / 160 円 より 発売日: (2007-01) アマゾン売上ランキング: 83585 位 単行本 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 10件 赤い水母表題作を含め3篇の作品が収められた本 「ダナエ」展示されていた肖像画に、なにものかによって硫酸がかけられ破損してしまった。 一人で犯人を探していた画家がたどりついた意外な犯人と、その動機。 「まぼろしの虹」血のつながらない29歳の姉と23歳の弟が自分達の母親の不倫相手について話し合うのですが。 「水母」10年前の恋人の映像作品「水母」を見ていると、突然画面が乱調になり面食らう主人公。作品の上映が終わったあとに、見知らぬ男性に相談をもちかけられて。 文章がきれいなので、さらさらと読むことが出来る作品ばかりです。 そして、読後感が乾いた感じでやさしい。 作者の書く登場人物が、あまり欲がないため淡々としているせいなんだな、と思い当たりました。 とくにこの本は、人物達の場所の移動が少なく、事件も血なまぐさいものがないため、その感が強かったです。 美術、広告業界を舞台にした短編集作者得意の、美術、広告業界を舞台にした短編集である。 それなりに楽しく読むことはできるが、どの作品も終わり方が中途半端な印象を受けた。 内容についての詳細は記載しないが、例えばある問題がある場合、いかにその問題を解決する方法を考えたのかは書かれているのだが、具体的にどう解決されたのかは書かれていない。 意図的にそのような表現方法を選択したのだろうが、読む側からするとすっきりしないものを感じた。 去りゆく星の光芒収録された三編はどれも、誰もが胸の奥に抱えているだろう痛みをかき立てるような切なさに満ちていた。 特に表題作の「ダナエ」がいい。 脳裏に流れるサマータイムのメロディに耳を傾け、「ただ黙って泣く」主人公の姿に胸を衝かれた。 読み終わった瞬間に読み返したくなる、この作品はそんな力を持っている。 そして「まぼろしの虹」の俊弘……。 彼の背後に広がっているだろう闇の話を、是が非でも読んでみたかった。 そう思うと無念でならない。 今はただ、この掌の上で転がし慈しみたくなるような三編の小説を残してくれた作者に心から感謝し、衷心より哀悼の意を捧げたいと思う。 水面の下を見るような鏡のように滑らかで澄んでいたり、風が吹いてさざめいていたり、 そんな水の下を見るような3つのお話でした。 読み終わったあとどう考えればいいのか分からなくて、ぼんやり表紙を眺めたり。 中でも『まぼろしの虹』が好きでした。 あの黒髪の男をもっと掘り下げて、知りたかった。 もっともっと、読んでいたかったです藤原さん。 ご冥福をお祈りいたします。 悲しみと抒情、そしてやりきれなさと清々しさ藤原伊織の事実上の遺作になった1冊だ。 3つの中編で校正される。どれもが抒情性にあふれている。 ただこれまでの作品と少し違うのが、何というか…… 読後の清々しさだ。 藤原作品は、どれもラストは悲しい。 この3つの作品も悲しいのは事実だが、 どこかに「救い」が用意されている。 おそらくこの作品をまとめている頃、 藤原伊織はすでに死を覚悟していた。 その潔さがあらわれているのだろうか。 作家は、作品だけで評価されるべきだと思うが、 自身の生き方が作品に投影されていて、59歳での死によって 読み手は作品の主人公に藤原伊織本人を見てしまう。 しかし私はそれを否定はしない。 作家も人間である以上、そういう読み方があっていいと思うのだ。 |