格差はつくられた―保守派がアメリカを支配...

三上 義一 - 早川書房 価格 ¥ 1,995
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格差はつくられた―保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略

三上 義一
早川書房

価格(new/used): 1,995 円 / 1,407 円 より
発売日: (2008-06) アマゾン売上ランキング: 1122 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 3件

本書に見られるような議論を通じて再び健全な国を築いていくことを期待したい。
日本ではインフレターゲティング論者で有名なクルーグマン教授による格差の進むアメリカを考察した書。
本書によれば、アメリカでは、所得分布の最上位(0.01%)が、30年前に比べて7倍も金持ちになっているという。1970年には、平均的な労働者の所得の30倍だったCEOの所得は、今では300倍というから尋常ではない。
これは、レーガン以来の共和党が、金持ち優遇税制や、アメリカ国民全員に福祉を与えると非白人を含むことになるという意図的な人種差別政策を通じて行われてきたという。

この本が書かれた後、オバマ旋風が巻き起こった。歴史的なゆり戻しが起こりつつあるのであろうか。
 超格差社会といわれるアメリカ、今やサブプライムローン問題などを通じて疲弊しているように見えるが、本書に見られるような議論を通じて再び健全な国を築いていくことを期待したい。
賛否両論あるだろうけど
面白く読めましたよ。ただ、クルーグマンのスタンスも変わった気がします。
今から15年以上前、インフレーションターゲティング論で有名になった
頃のクルーグマンは、根底では同様の想いを持っていたと思いますが、
ここまで直接的な批判をすることはなかったでしょう。労働問題・雇用の
問題・格差の問題についてのスタンスは特にそう。古典的な経済思想では
労働運動が格差や賃金等の問題を解決するという考え方はあまり支持されて
いなかったはずですからね。ただ、個人的には労働組合等は必要だと思って
いるので、私としてはクルーグマンの見方に一定の支持を与えます。
(とはいえ政治的偏向や正社員の権利保護に偏っていた日本の労働組合には
 怒りに近いものをもっていますが。連合等も最近やっと変わりましたね)

また、クルーグマンに限らずスティグリッツ等のリベラル派経済学者の発言は、
年々強力かつ直接的になっていますね。それだけ危機意識等が高まっているんだと
思われます。また、サブプライム問題を契機に、自由主義に偏り過ぎた経済思想が
アメリカ国内的にも世界的にも批判を受けるようになったという面があるのだと
思います。「市場は歪められる」という考え方でしょうか。

ただ、間違えてはいけないのは、クルーグマンやスティグリッツのように労働問題や
雇用についてリベラル的、左的なスタンスを取っている学者で、公共事業や財政政策
などによる再分配や社会保障の重要性を主張している経済学者はたくさんいますが、
日本のようなデフレ不景気で「金利を上げろ」「金融を引き締めろ」という発言を
してる人は滅多にいませんので注意してくださいね。
日本の左、リベラルってなんであんなに引き締めたがる&公共投資を削ろうとする
のかよくわかりません。普通に考えて失業率は上がるし分配も機能しなくなりますが。
他国の労働党と主張が真逆じゃないですか。そんなに不景気が好きなんでしょうかね。
ちがう国の 似た方向
多くのエコノミストが言うような 資本の論理 神の見えざる手の作用では
アメリカ合衆国の格差は 説明できない と書いてあります。

グローバリズムやIT技術の進歩が 格差社会の原因・理由ではなく
国の政策が 格差を生み出したのであり 選挙で選ばれたはずの政府が
選挙権のある人たちの圧倒的多数の経済的利益に まったくそぐわない決定が出来たのは
その根っこに 人種差別があったからだ と 書いてあります

それじゃあ 日本でも 橋本 小泉と どうして新自由主義が 選択されたのか
もちろん クルーグマン教授は書かないけど
いろいろ考える資料は 提供してくれます

翻訳は 読みやすいです