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すべての美しい馬 (ハヤカワepi文庫) |
| Cormac McCarthy - 早川書房 価格 ¥ 966 | |
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すべての美しい馬 (ハヤカワepi文庫)Cormac McCarthy 早川書房 価格(new/used): 966 円 / 521 円 より 発売日: (2001-05) アマゾン売上ランキング: 43950 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 4件 単純な青春小説ではない映画「ノー・カントリー」で作者のことを知り、いたく興味を持って、本書も読んだ。 「青春小説」、などという通り一遍の評価があったが、そこは期待したとおりの作者のレベルの高さ。そんな単純なタイトルでは括れないおもしろさがあった。 展開も、ある意味意表をついている。 小説「ノー・カントリー」との共通点は、“拘り”ということだろう。このワードは、これからの時代においても、多分に重要となるはずだ。 世間がなんと言おうと、「わが道を往く」という価値観を創造することなくして、日本も日本人も生き残る必要はない。 ところで、なぜ「すべての美しい馬」なのだろうか、と考えてみた。きっとそれは、「馬」という、自然や人間に従順に生きることのすばらしさを訴えつつ、もがきながら、あるいは拘りながら生きていく人間の性(さが)のすばらしさを逆説的に対比させているのだろうか。 青春、それはアメリカ。まず幻想的な風景描写が素晴らしい。そして重要な作品に必要不可欠な濃密さがある。この物語は人間の成長、自由の探求、友情、恋愛、冒険、宗教倫理など、前時代的で語り尽くされてきた、いかにもな文学の王道、本質的なテーマが根幹を成している。そのようなものを現代において描くのは、単にこのようなテーマが普遍的なものだからというだけではない。作者の圧倒的な筆力と表現力が否が応でも書かせてしまうのだ。マッカーシーは、時代に名を残した文豪たちと同じ土俵で渡り合うことができる稀有な現代作家であろう。現代では手に取りにくいような不朽の名作などの代替として、本作を読んでみてはどうだろうか。 この文体は凄い読むとメキシコに行きたくなります。情景描写がすごく豊かに書かれていて、少しメルヴィルを感じさせる。独特のダイアローグも印象に残った。始めの方はとにかく読みづらいけど、どんどん物語に引き込まれていく。読後の余韻もひときわでした。 しかしよく翻訳できたなあ、これ。 乾いた文体文章は状況描写のみで、場人物の心情は殆ど描かれず、彼等の心情は台詞を通してしか推し量ないので、少々読みづらいと感じました。しかし、面白い小説ではありました。後書きにもありましたが、現代を描きながらタイムトラベル小説にも似た趣がある点は面白いと思います。アレハンドラの大伯母の長い独白によって物語に変化が生まれ、全体的に単調だという印象も和らいでいます。ただ、「至高の恋と苛烈な暴力を鮮烈に描き出す永遠のアメリカ青春小説の傑作」という書店書評は正確では無いように思います。作者は、失われた夢を美化するのではなく、現実の疎外感や孤独感をリアルに描きたかったのではないでしょうか。 |