新宿 1965‐97―娼婦、ヤクザ、オカ...

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新宿 1965‐97―娼婦、ヤクザ、オカマ、ヌード嬢…彼らが「流しの写真屋」の客だった (フォト・ミュゼ)


新潮社

価格(new/used): -- 円 / 15,000 円 より
発売日: (1997-11) アマゾン売上ランキング: 31240 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 2件

自分を主張する為にはその場へ出向かないと何も始まらない
新宿を取り上げた写真集でこれ以上の作品は今後出る事はないのではないか。
60年代に時代が大きく動き出しその渦中を手探りでみんな一生懸命生きていた人間の喜怒哀楽の人生模様が見事に写し出され、頭の中にフィルムのネガの様に焼き付いて離れなくなる。
その時代の渦中にいる時というものは人間はおかしな者で周りがどの様に渦を巻いて動いているのか見えない。明日より今日を生きる事が大切である。そんな人間の心の中を見事に写し撮ったカメラマンであり、新宿の街で作品に登場する人達と共に生きた氏はこの作品の中の一人としての被写体でもある。お金では買えない物が写し出されている。

私はこの作品をバイブルの様に大事にしている。落ち込んだ時、辛い時、この写真集を見て元気を貰う。考えているだけでは何も始まらない、自分から出向いて必要な人に会い必要な場所に行かなければ誰も自分を見つけてくれないし知って貰えない。友も仲間も出会えない。勿論そこには相反する人達も沢山いる。簡単な事の様で難しい、なかなか一歩を踏み出せないそんな時、この作品から勇気を貰っている。
シャッターを切る、ボブ・ディラン
マイ・フェイバリットである。
この10年に出版された写真集の中でも、秀逸なドキュメンタリー本である。

ここには、評論の視点はない。
氏の写真から感じるのは、あくまで新宿という東京の一都市の「生活者の視点」である。
よって、被写体に向ける氏のファインダー越しの視点は、ある時は人間臭く、そしてストリート感覚全開であり、通行人の目線なのである。新宿で暮らし、生活し、そして遊ぶひとりひとりが、スターであり表現者であり、活動者であることを訴えつづける。
これは、写真のちからとして、すごいことなのである。

10年前にこの写真集と出会い、今でもアタマの中に鳴り続けている音楽がある。
「ライク ア ローリングストーン」。
メインストリートのならず者への鎮魂歌。途中で挟まれる氏の味のある文章もまた、添え物として何とも愛しい。このサイズ、装丁にこだわったと感じさせる編集者の執念も、ガンガン伝わってくる。

個人的には、外人に「新宿って?東京ってどんな街」と聞かれたら、まずはこの写真集を見せている。