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アカペラ |
| - 新潮社 価格 ¥ 1,470 | |
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アカペラ新潮社 価格(new/used): 1,470 円 / 1,059 円 より 発売日: (2008-07) アマゾン売上ランキング: 2638 位 単行本 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 7件 スナフキン待望の山本さんの中篇集新作であるが、これはまだ山本さんが病から完治していないときにかかれたものだろうか。3編ともこれといった盛り上がりがなくて(でも「プラナリア」に通じるものは感じる)読後感があまりすっきりしないのは、もしかしたら題材にあまり現実感がないからかもしれない。 そのなかでも私がすきなのは「ソリチュード」。ダメ男だけどイケメンでそこそこお金も稼げて努力もしていて、でも地に足のつかない「スナフキン」な生活を送っている。主人公の春一を守り立て居場所をあたえているのは周りの女たちではなく、田舎の金持ちで一見ちゃらちゃらした武藤であることが、最後に春一が「新しく買ったばかりの携帯電話」で連絡をとるところからわかる。居場所のない孤独を「ロンリネス」ではなく「ソリチュード」と題したところがニクイ。 最後の「ネロリ」は、せっかく「ネロリ」というアロマの粋な小道具を使っているのに、なんか中途半端な登場のしかたしかしてこなかったのが残念。すごく。 でもどの作品も独特の山本さんの「切りかえし(斬り返し?)」は健在。 寡作でもいいから、「山本ワールド」味わえる作品を期待します!! これちょっと凄くない?私はバッチーンとツボに入りました。「アカペラ」の残酷なラストシーン。そこまでの、踏み外してるけど健気な心の支えをパッキリ折っちゃう衝撃!「ネロリ」の、世の中の辺境で暮らすようなこころもとなさ。透明で、悲しみを突き抜けていて、でも安っぽく死んじゃうなんて考えは出てこなくて…。不自然な人間関係も、ラストで納得。読んで良かったです。 「ソリチュード」も、どう説明していいかわからないようなボンヤリしてあいまいな気分が、もやもやしたまま小説としてくっきり仕上がっています。直木賞受賞の「プラナリア」より好きかも。 特別な普通の生活「アカペラ」「ソリチュード」「ネロリ」の三つの中篇集。後の二作品は『yomyom』に掲載したものなので、二度読むことになったはずだが、初めて読む気がする。 あくまでも生活に根付いた人達が繰り広げる日常の風景が、ハッピーエンドで終わるのかどうかと最後まで引っ張っていてくれる。しかし今や離婚も母子家庭も異母兄弟がいても、めずらしくなくなってしまい、すぐに状況が伝わってくる。どんな生き方をしていても、不器用でも、せいいっぱい生きているんだからしょうがないよね、といった具合だ。 三篇の中では「ネロリ」が一番ドラマチックだ。病弱で普通に外出できない弟と面倒をみている姉の家族がひっそりと暮らしている中にある特別なもの。日常の中にある小さくてもキラッとするギフトが、場面場面に落ちている。 普通の生活を送ることが、どんなに特別なのか教えてくれる。 フミオ リハビリ終了! 三篇の微妙な恋の物語ファン待望の復帰作。店頭で表題作の冒頭を読んでみると、いつも書き出しの見事なフミオさんにしては、すっと入ってこない文章。意図的に変わった文体を試してるんだろうとは思ったものの、正直大丈夫かなと心配したんですが、読み終えてみるとはじめからもう一回読み直したくなる良い作品でした。この文体も読み終えてみると納得できるもの。この表題作「アカペラ」も含め、三作ともなかなかのレベルの作品をそろえてきてはいますが、はっきりした共通テーマのない中篇三本を並べた構成は、まだ一冊を一テーマでまとめきる体力が戻っていない証にも思われます。そういう意味ではリハビリを終えて、社会復帰第一作的な意味合いの強い作品集だと考えて良いのでしょう。最高傑作というのはさすがに言いすぎだと僕も思います。全体の共通テーマをあえて探すと、豊島ミホ的な「ちょっと変わった種類の愛情」といったらよいのかもしれません。冒頭の「アカペラ」は、崩壊しつつある家庭で、ちょっとぼけ気味の祖父に対する15歳の孫娘のつっぱしった恋愛感情を描き、二番目の「ソリチュード」は、従姉妹との恋愛関係を引き裂かれて家出した、自称「駄目な男」38歳が、憎かったはずの父が死んで里帰りをする話。三番目の「ネロリ」は、体の弱い弟にべったりの未婚の中年女性と、その弟に淡い恋心をいだく若い女の子の不思議な三角関係の話。自分とちょうど同い年の男を主人公にした「ソリチュード」が、個人的には一番好きです。 3つの短編「アカペラ」とタイトルがついているが、中には「アカペラ」「ソリチュード」「ネロリ」の3作品が収まっている。 私は男性なので、「ソリチュード」に一番感情移入したが、「アカペラ」「ネロリ」も惹かれた。 構成・文章がうまいんだなあと思いました。 |