仏像は語る (新潮文庫)

- 新潮社 価格 ¥ 460
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仏像は語る (新潮文庫)


新潮社

価格(new/used): 460 円 / 54 円 より
発売日: (1996-07) アマゾン売上ランキング: 61800 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件

宗教家でもあり、芸術家でもある著者にしか語ることのできない世界
 著者は、国宝級の仏像の修理者であると同時に僧侶である。そして戦争を体験した人である。話題の構成も非常にうまくできていて、読み進めていくうちに、著者の経歴や人柄、どうして仏像修理者と僧侶の二足のわらじを履くようになったのかがわかってくる。

もちろん、本題は仏像のお話なのであるが、著者の歩んできた道のりを知ることによって、仏像が優れた芸術品・歴史的な遺産であるとともに、信仰の対象であることに対する理解が深まってくる。

仏像というと、若いときには、優れた歴史的遺産として見る方が多いと思う。私にもそうであった。しかしながら、年齢を経ていくと、仏像を精神的な拠りどころとしても感じるようになってくる。
そんなときに、本書のような本に出会うと、一言一言が心に沁みてくる。

また書かれている内容だけでなく、著者の人柄が表れてくるような語り口に魅了される読者も多いと思う。仏縁や超常現象を扱っているくだりも幾つか見られるが、「そんなあほな」とはあまり思わない。何故だろう。その語り口のせいかもしれない。
仏像補修・製作の仕事って
仏像補修の際に見聞きしたことやその体験に対する著者ご自身の考えを書き連ねたエッセイです。その中で、著者が仏師であることから、当然のように疑問に感じておられた「仏像の衣の謎」のエピソードでは、インド古典舞踊団を見て始まる立派なショートストーリー(当然、ノンフィクションでしょうが)として完成している立派な小話です。 また、荒れ寺で遭遇した朽ちた仏像に対する思いをかたる話もあり、読み進めるとリラックスしてしまいます。都市生活に疲れたあなたに本書を推薦します。