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「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件 (新潮文庫)新潮社 価格(new/used): -- 円 / 52 円 より 発売日: (2005-04) アマゾン売上ランキング: 260500 位 文庫 / 在庫切れ [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件 論理のトレーニングとして物事を推理するというのは、与えられた事実によって見えない事実を補って全体を示して見せるという作業である。 右翼を自認する赤報隊が犯行声明を出した。標的は朝日新聞であると明言している。よって、赤報隊の真の標的は殺された記者ではなく、朝日新聞である。一般にはこう信じられている。では、隠れた事実を加えるとどうなるのか。記者は、ある事件を追っていた。その事実を知られたくない者がいる。赤報隊の真の標的は記者本人である。赤報隊が右翼を名乗っているのは、捜査かく乱の隠れ蓑に過ぎない。 新たな事実を加えるだけでまったく違った見方、結論が出てしまう。この事実はわれわれの日常についても示唆的である。日常生活においても、われわれはすべての事実を知っているわけではない。見方を変えるとまったく違った事実、またその原因が見えてくる。 犯人が捕まっていない以上、書く人の取材能力や取材できた事実のよって、どのような犯人像を作り上げることも可能であろう。本書に示された犯人像もひとつのの可能性に過ぎない。それでも、われわれの常識を軽く覆し、事実の二面性を鮮やかに示してくれる本書はとても面白かった。 真実と読むか、物語と読むかまたしても公安か!というのが第一印象だ。著者の作品の未解決事件に必ず登場するキーワードである。 僕はかつての仕事上、警察の方と話す機会が多かった。ひとつひとつの証拠を丹念に調べていく姿勢に敬服する(たまに例外はいるけども・・・)。しかしこうしたルポ物を読むと、丹念な捜査は上層部の思惑で、日の目を見なくなることがあると聞いて悲しくなってしまう。 本書は「真実」と読めば恐ろしい。ジャーナリストはここまで真相に迫れるのか?警察はどこまで追い詰めていたのか?そんなことを考えてしまう。一方ミステリーと読めば物語として読めば良い。本書は読み方で楽しみ方が変わると思う。 |