なるほどの対話 (新潮文庫)

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なるほどの対話 (新潮文庫)


新潮社

価格(new/used): 500 円 / 100 円 より
発売日: (2005-08) アマゾン売上ランキング: 74258 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 5件

天国からのエール
吉本ばななさんと河合隼雄さんの
あかるい対談集です。
お二人とも本でよく読んで知っていたので
つい買ってしまいました。
作家の習性や、自分に対する考え方
世の中の状況に至るまで、
多岐にわたった対談集。
読んで思ったこと。
いつの間にか、河合さんがうまく吉本さんの
話を引き出して、聞き役に廻っている。
相手のこころの言葉を引き出す側に回って
進行しているのが
さすがだなぁと思いました。

読んでから気がついたのですが、
河合さんは今年天国にいったのですね。
知りませんでした。
天国から心の病をもった人たちに
明るく生きることができるように
エールを送ってくださいね。
「心の専門家」同志の対話集
心理療法家の河合隼雄氏と、「その人の中にちょっとだけ、でも深く残るものを書きたい」という小説家・吉本ばなな氏の、いわば「心の専門家」同志のテンポの良い対話が、心の叫びの聞き方や、人の生き方を教えてくれる。

たとえば偶然性について語り合っている部分などは、興味深く読める。もっと偶然性と上手に共存しながら、流れの中で自分を頼みにして生きていきなさい、というメッセージが伝わってくる。

ビジネス書を多く読む人は、その合い間に、たまにはこういう本も読んで、物事の見方考え方を拡げておいたほうが良い、ということが言えるだろう。
天才が天才を引き出す本!
ばななさんの心の本音を河合さんがうまく引き出し、
彼女の迷いや疑問に答えが見つかるように道しるべをつける・・・
そんな対談でした。
この対談は2人にとって、とても有意義なものであったのではないでしょうか?

私はいいことが書いてあるページのスミを折っておくクセがあるのですが、
この本は20〜30箇所は折ったと思います。
特に現在の若者と老いの章は“折り”が密集してしまいました。

河合さんがばななさんの小説を「普通の人が言っている、“やさしさ”とかいうやつの、
もう一つレベルの深いところがある」と言っておられましたが、すばらしい解釈だと思います。

なぜ、私がばななさんの小説にこれほどまでひかれるのか、
その答えもこの本で彼女を知ることにより、わかった気がします。
作家としてだけでなく、一人の人間としても彼女の考え方には
共鳴できるものがありました。

それを引き出した河合さんも本当に“対話の達人”です!


「自分をたのみにすること」の格好悪さと面白み
巷では自己実現とか個性とかいうけれど、お二人は、自分をたのみにする(頼る)ということは案外と消極的なことで、自分をたのみにする以外にしょうがないからそうしているんだ、格好いいと思われているけれども、本当は格好悪いことがいっぱいあるんだ、という話をしています。
その通りだと思う。
河合先生は、「でもせっかく生まれたんだから、やってみないと」とおっしゃる。
大変だけど、面白いことだと。

それと、三年寝太郎の話や、高校時代に寝てばかりいた、ばななさんの話。
十代で(そして大人の人も)心身の調子を崩して「自分はもうだめだ」と思っている人は、一度読んでみて欲しいです。
そんなに早く自分を見限る必要はないです。

世間のいわゆる正論や道徳とはちょっと違う、生きる上での“筋”の通し方があるのです。
子育てにお悩みの親御さんにもお薦めします。

レビュー
 少なくともどちらか一人のファンじゃないと話しについて行けないかもしれない。対話の表面には出てこないが河合氏の背後にはユング心理学があるし、またカウンセラーとしての経験をふまえて吉本氏との対話を進めていく。しかし、両氏のファンとなれば必読と言ってもよいかもしれない。経験豊富な両者の即興的な会話であるが、折に触れて読み返せば新しい発見もあるし凝り固まった心もほぐれるだろう。