すいかの匂い (新潮文庫)

- 新潮社 価格 ¥ 420
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すいかの匂い (新潮文庫)


新潮社

価格(new/used): 420 円 / 1 円 より
発売日: (2000-06) アマゾン売上ランキング: 85971 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 22件

すぅんとする感覚が残ります
11人の少女の11個のお話。

幼い少女の私だけの秘密と決めた行動や出来事が
小さい子特有の無邪気さと残酷さでできている。
それは、かつて自分も経験してきた、持っていた秘密に対する
後ろめたさを思い出す。
大人になってから、こんな感覚を思い出すなんて…と
ちょっぴり懐かしい、心もとない気持ちになる1冊です

11人の少女の夏の思い出
20ページぐらいの短編11編。
今まで読んだ江國さんの作品は男女の愛を描いたものが多かったので意外でした。
大人にまだなっていない少女の、まだいろんなものが確定していない透明で水のような思い出の物語。
物語にカッチリした結末がない分、他人の遠い思い出を何かのきっかけで
のぞき見たような印象になっていて作品の狙いとしてはこれはこれで成功しているような気がする。
大人の恋愛ものだけでなく、こういう遠い夏のざわめきと匂いが感じれる作品もいいですね。
もう一度初めから読みたくなりました
一冊の中に短編が11話で、すべて小学校低学年〜中学年の少女が主人公です。
私自身(いや、だれでも)も思い当たるような今考えると不思議だったり、虚しかったり、恥ずかしくなるようなことだったり、でも、今はもう忘れてしまった記憶の底に沈んでしまったことどもを江国さんの独特の文章が引き上げてくれます。
引き上げてもらって嬉しいものだけではありません。ヤなことを思い出させてくれるかもしれません。

どなたかもレビューの中で書かれていましたが、じりじりする夏の暑さの中でクーラーを止めて外の空気と一体となって読むと一段といいのではないでしょうか。全編の結末それぞれがいろいろな意味でちょっと鳥肌が立つような雰囲気もあります。

自分のノスタルジィと共有する言葉をなぞりたくなり、一度読み終わった後にまたアンダーラインのペンを持って読み戻りました。
(江国さんと年代が近いので、ナショナルボーイもボンナイフも分かりました。)
んー
短編集で最初の2つを読んだが
本屋で数行読んで、想像していたものとは違った
江國さんの作品を読むのは、はじめてで、どんな感じのものを書く人か
知らなかったが
本屋で想像したのは、なんか夏の匂いとか、幼い頃に感じたそれぞれの
心にクるような情景を綴られた作品なんだろうなー と思って買ったが

今まで読んで感じたのは怪談的な、そんなテレビのSP枠で幼いタレントが演じる
そんな怪談ドラマのストーリーのような気がした
少女時代の、とりとめのない、でも忘れられない風景
11編。それぞれが小学生の女の子を主人公とした夏の物語。

懐かしく思い出すとりとめのない風景を切り取った、アルバムのような作品集。いろんな子の写真が貼られているから、卒業アルバムとか、そんなんかな。

成長し少女時代は遠いものとなっても、いつまでも胸の中に鮮明にある、意味のあるようなないような、でも絶対に忘れることはないだろうな、というような出来事たち。
記憶は匂いと結びつきやすく、思い出すと夏の、あの時の、あの、空気を感じる。
きっと誰もが持っているそんな思い出が、ページをめくるごとに鮮やかによみがえる。

夏、せみの声を聞きながら、側にはすいかとカルピス、風鈴と蚊取り線香、みたいなシチュエーションで読み返したい。