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オーデュボンの祈り (新潮文庫) |
| - 新潮社 価格 ¥ 660 | |
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オーデュボンの祈り (新潮文庫)新潮社 価格(new/used): 660 円 / 250 円 より 発売日: (2003-11) アマゾン売上ランキング: 1493 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 130件 シュールなままで村上春樹風の語り口だなと思いながら読了。読みやすくて面白いのは他の作品と同様です。 ただシュールな設定はシュールなままで小説は終了したので、ジグゾーパズルを一気に完成させる著者の他の作品とは異なります。 解説を見ると、この作品が著者のデビュー作ということで納得しました。 不思議ミステリーミステリーの醍醐味と言えば「“誰が”“何故”“どうやって”殺したのか」にあると思うのがですが、 この『オーデュボンの祈り』にもしっかりとその部分が描写されています。 どちらかと言うとファンタジーの要素が強いため、本格ミステリーとは違いますが、まさに新感覚のミステリー小説と言った感じです。 また、登場人物や文章に全く無駄がないのは凄い! まるで全ての出来事、人物がパズルの1つのピースのように存在しています。 そして、それぞれが綺麗に組み合わさって行き、見事に結末が完成しています。 ここが伊坂 幸太郎さんの作品の凄いトコですね。 カオス理論カカシが見ることの出来る未来はとても細かな事象の積み重ねである。 「カオス理論」という言葉が本編に出てくる。それは、例えば僕達が今日朝ごはんを食べたか食べなかったか、のような些細なことでも未来には大きな影響を及ぼしうる、ということを表している。そんな理論が物語全体を構成しているように思えた。理由は、すみずみまで伏線を拾ってくれていたから。 いや、すげー面白かったわ。なんか難しいことはあんま考えんと、笑いながら読めましたよ。 シュールなのにリアルに感じる不思議人に借りて読み始めたら、止まらなくなった。 コンビニ強盗未遂を起こした男が、なぜか仙台の先の島にいる。 その島は150年前から外の世界と交流を断って孤立している。 島には江戸時代につくられた未来がわかる喋るカカシがいて…。 と、なんとなく荒唐無稽でシュールな話のはずなのに、リアルに感じる不思議な小説。 主人公がわけもわからず島にいるという冒頭から、最後、パズルがはまっていくように、すべてがおさまるところにおさまる。 かといって、謎解きのように【意味がわかる】小説ではないけど。 ストーリーが気持ちよく完結するのが好きな人には向かない小説かもしれない。 私は、島の住人たちの、どこか何かが欠除していて得体がしれないけれど、にくめない共感できる人物像にひっぱられて最後まで読んだ。 島の人間は「この島には何かが足りない」と思ってそれでも島で生きて死んで行く。 外の人間である私たちは、たくさんありすぎて、すべてが足りているような気がして暮らしているのかもしれない。 ヒモトカレタミステリーミステリー小説とは、自分で伏線を散らかしておいて、それを回収するという自虐的な部分がある。 本小説でも、なぜ主人公である名探偵の行く先々で事件が起こるのか。 いわゆる、名探偵のパラドックスについての言及が行われている。 その言及は、このデビュー作がスタートラインなのだという決意の表明に思えてきます。 伏線を散らかしては、それを回収する。 それはどことなく、人生だとか、歴史だとかに似ている。 そんな気がしました。 |