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家族八景 (新潮文庫) |
| - 新潮社 価格 ¥ 460 | |
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家族八景 (新潮文庫)新潮社 価格(new/used): 460 円 / 98 円 より 発売日: (1975-02) アマゾン売上ランキング: 1327 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 29件 テレパスってこわいテレパスってこわいですね 七瀬のように、他人の心がわかるとしたら こんなにこわいことってないですよね そしてそんなテレパスのお手伝いさんに心 を読まれて、自分の考えていることが見透かされて いるとしたら・・・ 時代を経て変わらない「人間」というものかなりの年代モノの作品。そういった「時の流れ」を随所に感じる。 それは「お手伝いさん」の存在自体にも感じるし、彼女が転々とする 家庭の調度品だったり、家族の言葉遣いだったりからも感じさせられる。 しかし、「時代の流れ」を如実に感じられるからこそ、 「人間」の本質や人間たちの抱えている問題の変わらなさを実感できるのだと思う。 そして、この時代の人たちが作り上げた「時代」が「今」に大きく影響していること、 同じときの流れに乗って「現代」があることを強く感じることができる。 「テレパシー」という切り口やコミカルで軽い文調のおかげで、 とても読みやすい。けれど、読み進めていくと、連続して見せられる「人間」の闇に、 心が少し悲鳴をあげてしまう。疲れてしまう。 だからこそ、七瀬が自分の能力を疎ましく思っている様子にも この力を悪用しようとしない様子にも共感できるのだと思う。 自分の心を読まれたら・・・『七瀬ふたたび』がTVドラマが始まり、 とても好きな雰囲気だったので、 原作を手に取りました。 思ってたよりも、 大人なイメージでした。 短編連作で、 他人の心を読むことができる少女が、 その能力を知られないように、 お手伝いとして、 さまざまな家を転々としながら、 それぞれの家族の物語を観察(?)する、 というお話。 ぼくの好きな雰囲気のあるSFでした。 ある前提と、 それを裏付ける説得力を持って話が展開する。 人間の“エゴ”を鋭く描いており、 自分を省みるのが怖くなる。 こんな彼女と出会ってみたいけど、 どうしたら、 ずっと一緒にいられるかを考えると、 それは・・・難しい。 主人公の七瀬が、 ちょっと大人びていながらも、 まだま少女である部分が、 人間の欲望のいやらしさを、 際立たせている。 あっという間に、読めました。 私は、作者独特の文体と、七瀬の人物設定とその行動のギャップに、共感できなかったこの「七瀬シリーズ」三部作は、現在、累計450万部を突破しており、さらに、NHKで「七瀬ふたたび」の放映もスタートしているところを見ると、多くの人に支持されているのは間違いないのだろう。しかし、私は、これらの作品が、それほど魅力のあるものとはどうしても思えないのだ。 その理由の一つが、筒井康隆独特の文体に馴染めないということだ。これらの作品は、内的モノローグが括弧書きで表わされているのだが、モノローグ自体の文体が独特で取っ付きにくいというだけでなく、台詞の間のモノローグや心理描写が長過ぎて台詞の繋がりがわかりにくかったり、台詞とモノローグが混在してその違いがわかりにくかったり、誰のモノローグであるのかはっきりしなかったりと、とにかく読みにくいのだ。 一番大きい理由が、七瀬の人物設定と、その行動のギャップだ。七瀬は、「日曜画家」までに、「まだ男を知らず」、「清潔、潔癖で」、「男たちの眼をひきつけるに充分な美貌を備えている」と、その人物設定がはっきりしてくるのだが、通常、男というものは、こうした女性には、天使か女神のような存在を重ね合わせるのではないだろうか。ところが、七瀬は、冒頭の「無風地帯」から、見せかけの平和を破壊するためと称し、家族同士が互いを傷つけあうように仕向ける行動を取っており、こうした行動は、「水密桃」、「紅蓮菩薩」、次作「七瀬ふたたび」の「邪悪の視線」と、どんどんエスカレートしていき、悲惨な結果を生むのだ。もちろん、七瀬が聖人君子ではドラマにならないことはわかるのだが、私は、この「こわい」七瀬に、ずっと、共感できなかった。 「七瀬ふたたび」の救いのない暗いストーリーも、後味が悪い。最終作「エディプスの恋人」は、荒唐無稽とも思える物語ではあるものの、むしろ、私には、これが一番面白く読めた。強引ながらも、「七瀬ふたたび」との整合性も、最後にしっかり取っている。 また読みたくなる・・・・「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」と続く一連の「テレパス七瀬もの」の第一巻目であると同時に、文豪筒井康隆の代表作のひとつでもある。既に何十年も前に読んだものであり、何度かテレビドラマ化されたものであるが、その作品の魅力は未だに色あせず、書店には新しい装丁になった文庫本が並んでいるのをみると、人事ながら嬉しくなる。 再読してみて、改めてその面白さに引き込まれる。 この初版が出たのは日本中が、超能力ブームに沸きかえっていた時期だったのではないだろうか。 あのお粗末なブームが去っても七瀬のもつ魅力は消え去らなかったということである。 |