赤い月〈上〉 (新潮文庫)

- 新潮社 価格 ¥ 580
home書籍CDDVDゲームソフトウェア家電キッチンおもちゃ・趣味
赤い月〈上〉 (新潮文庫)


新潮社

価格(new/used): 580 円 / 1 円 より
発売日: (2003-11) アマゾン売上ランキング: 48840 位
文庫 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.5 / 総数: 13件

幼稚な中味×ひどい文章
 著者は作詞家として一流だ。しかし、小説家ではない。書きたかったテーマだったと推測するが、小説としては幼稚な部類に入るとおもう。生きた人間は登場しないし、描写というよりは説明的で、リアリティに欠ける。
 文章がまたひどい。たとえば、軍人はきまって「からから」笑う。女は「はらはら」涙をながす。れっきとした文学者であれば、手あかのついた決まり文句はつかわない。会話は現実味がとぼしく硬い。練達のプロの小説家でないからやむおえないとも言えるが、だったらわざわざ小説を書くこともない。
 本作品は週間朝日の書評にとりあげられた。ヒューマニズムや反戦をかかげれば、それでよしと言うわけにはいかない。しかし、この書評がまた問題だった。小説としての出来ばえを評価しなければならないのに、それはそっちのけにして、満州における日本人の運命について語るのに夢中になっていた。
女として、母として強く生き抜く波子
上巻を読み終えたので、レビューを。
作詞家さんだけあって、情緒溢れる文体に情感が込められていて一揆に読める。
満州での戦争終結日数日前から緊迫感のある話が始まりどんどん惹きこまれていった。
同じ日本人同士でありながら優遇される人々とそうでない人々で生死を分けた感がある。
汽車に乗り込もうとする人の手をむりやりはがして乗らせまいとしたあと、皆で号泣するシーンには胸が痛んだ。人間としての良心があるからこその号泣だったのだろう。
後半は波子と勇太郎の出会いに遡っていかに満州に来たかを語っていく。
この波子という人、当時としてはかなりのあばずれ(なかにしさん、失礼。。)だったとしか思えない。15歳にしてすでに男と体の関係(勿論婚姻前)があったというのは当時としては衝撃的なことだったのではないのだろうか?
しかしその破天荒な気性ゆえ、すぐに勇太郎と恋におち、満州での生活にも立ち向かっていくことが出来たのだろう。 いずれにしても、下巻が楽しみだ。
衝撃 昭和史
オープニングから衝撃のエレナの死。
そして、壮絶な逃避行。

小樽から始まる野望と衝動の人生。
運命の女神の悪戯。

欺瞞の昭和史の横行する中、
これは、本物の昭和史かもしれない。。。
牡丹江
 満州の鉄道等のインフラが、今日でも
活用されているのでしょうか。
獅童、最高。
シルビー・バルタンも最高。
女でい続けた女
この小説は、波子という一人の女を中心に、戦争、家族、人間関係を描いたものだと思う。 日本が敗戦後、満州で築き上げた富と名誉をことごとく壊され、波子は夫と離れ離れになり、二人の子供と命を危険にさらしながら、日本へ帰る手段を捜し求めるのだが、波子という人間臭さというのが、まざまざと感じられる小説だ。 母親ではあるが、自分の美貌に自身を持ち続けた若い時代を忘れられず、中年になっても、男への執着心、執念、それゆえに得られる強さ、生きるという勇気。子供に軽蔑されても、自分の生き方を変えなった波子という女が、戦争という時代を強く、異常なほど前向きに生き抜いている。