恍惚の人 (新潮文庫)

- 新潮社 価格 ¥ 660
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恍惚の人 (新潮文庫)


新潮社

価格(new/used): 660 円 / 1 円 より
発売日: (1972-05) アマゾン売上ランキング: 14598 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 11件

あれから30年が過ぎたのに・・・
「老人介護」を扱った小説。
昭和47年に書かれた本書だが、本当に素晴らしい。
30年前の小説とは思えないほど「今」に近く「未来」を予測していたかのような内容。
年を取るのは生きている限り、年々やってくる。
その延長線上に「死」はある。
その途中・・・「痴呆」「認知症」「老化現象」「病」など避けられない山々たち。
今すぐ読んで!とは言わないが、
その時が来る前に・・・是非とも読んでもらいたいです。
有吉佐和子の文章は最高です。
行く道、来た道
登場人物が夫々に、さもありなんと描かれ、臨場感たっぷりに読みました。今日現在の「居宅介護支援」「地域密着型サービス」「成年後見人制度」など、描かれている状況は変化への対応と言う形で進行していると思います。先がけて「今日」という未来を見通した先見性には敬服です。この小説では高校生だった息子が定年を迎えようとしています。彼はどうしているのか。また、彼の子どもは。物語に当てはめて想像しています。今日の社会や、家族、自身を見つめる契機を得ました。
介護を通じて老いと格闘する主人公昭子
リアルに怖い。特に入れ歯のエピソードはシュール。主人公の昭子が、夫の両親、とりわけ父の介護を通し、老いや死と向き合っていく物語。向かいあうというなまやさしいものではなく、介護と格闘している感じ。それが現実なんだと思う。他人事ではない。のっけから物語にひきこまれ、読んでいると知らず知らずのうちに、昭子と一緒に年をとるとはどういうことなのか体験している。情報部分と物語が別れるのではなく、違和感なくからみあっていて、構成も文章もスキがない。有吉佐和子は凄い作家だなと思う。昭和47(1972)年に出版された作品なので、痴呆(認知症)に関する医学的な情報や社会的な環境は現在と違う部分もあるが、著者は6年ががりで老年学(ジェントロジー)について調査研究、知識をそぐのに苦心した、とある。そのそぎ加減も上手い。この作品をきっかけに、遅ればせながら有吉作品を読んでみたが緊張感のある作品が多い。もっと評価され、読み継がれていいんじゃないかなあと思った。
凄い
恍惚の意味を調べてみると、ぼんやり ぽかん ぼうっと 物事に心を奪われてうっとりするさまなどでてきました。このドラマがするというので読んでみました。
ひとそれぞれおもうことはありますが、目線がよくいい本でした。
老いをどう選択するのかかんがえさせられました。
作品の影響力
以前「非色」を読んだときもそうだったが、
この人の作品は自分の価値観や、ものの考え方に大きな影響を与える。

自分に降りかかる「介護」と、自分に訪れる「老い」の双方について
大きな不安を与える内容がシビアに描かれてはいるが、
「愛」というほどではない「救い」が作品の骨格を支えているので
絶望に陥るほどのことはなく、ただ、テーマに対する思索を深めてくれる。

娯楽として気軽に読める本ではないけれど、「高齢化社会」を語るニュースを見るより
この本を読んだ方がはるかに心に染みるので、特に若い人に読んで欲しい。