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花ざかりの森・憂国―自選短編集 (新潮文庫)
新潮社
価格(new/used):
500 円 /
1 円 より
発売日:
(1968-09)
アマゾン売上ランキング:
58720 位 文庫 / 在庫あり。 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5
/ 総数: 19件
これこそが小説だと思う完全に女目線で読み、妻の言動に感銘を受けました。
小説なのに、顔なんて見えないはずなのに、
彼女の瑞々しく美しい姿を容易に想像できる描写がまた、その感動を高めます。
夫の死に様を見届けた後、死に装束のまま化粧をする場面。
色彩の描写が美しく、私にまで冷え冷えとした空気が伝わってきます。
なんともいえない、女性としてのしなやかさとしたたかさを感じます。
彼女の強さ、愛情、生き様、私もあやかりたいです。
たしかに短編ですが、短編だと思わせないほどの重厚な余韻を残す本だと思います。
あまりにも感動したので、
他の作品も読んでみたのですが…
うーん、なんだか読みにくい。あの感動はどこにいってしまったのだろう…
それでも、「憂国」だけに500円を払う価値は十分にあると思います。
魂を連れ去る明晰な神秘「花ざかりの森」悟りや感動に身も心もとりつかれた女たち あんなに深く 悟りや感動の本質に魅入るなんて この受動は偉大に捧ぐ忘我だ 魂の到達点 待望の啓示 稀な感受性への
来世からの招待状だ 男を振り切り死に急ぐのは人間愛が尽きたからという意見もあるだろう
夢しか愛せない女における愛と夢の決別という読み方も 来世的な神秘に魅入られてしまう女の情感と意思をとらえたとの読み方も可能だ
喜怒哀楽の奥にある 比喩の奥にある 自己顕示欲の奥にある 生々流転の奥にある
偉大なる神秘の定義
ここまでが第一の女 第二の女についてであって第三の女は彼女たちより世俗的だが
夢の純粋培養に際し 他人の思惑がウィルス同然であるのは共通している
三人とも憧れの完成に男の愛はいらなかった
そして憧れの下に死ぬのは本望 悔いなく 安らかに死ねるとは そうした夢も憧れも
決して空虚な昂揚感ではないのだ
三島のエキス『花ざかりの森・憂国―自選短編集』です。
「花ざかりの森」「中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃」「遠乗会」「卵」「詩を書く少年」「海と夕焼」「新聞紙」「牡丹」「橋づくし」「女方」「百万円煎餅」「憂国」「月」の13編が収録されています。
これだけ本数がありますから、作風も多彩です。もちろんある程度玉石混淆感はあります。
巻末に三島由紀夫自身による解説が載っていますので、著者が作品に対してどういうスタンスで向き合っているのかの一端を垣間見ることができると思います。
いずれの作品も、三島ならではの水晶のように美しい文体を堪能できます。
表題作の一つである「憂国」は、二・二六事件外伝ともいうべきものです。美しい青年中尉が妻と共に自決するという内容です。
割腹シーンのすさまじさと官能シーン、そして著者三島自身が後に自決を遂げた、ということもありますし、著者が解説にも書いてある通り「もし、忙しい人が、三島の小説の中から一編だけ、三島のよいところ悪いところすべてを凝縮したエキスのような小説を読みたい求めたら、『憂国』の一編を読んでもらえばよい」といったところでしょうか。
ほとばしってます主に若き日の三島の才能がほとばしってます。
これでもか、これでもか、と言うほど、
彼の才能・感受性が、ほとばしっています。
何かの本に、小林秀雄との対談で、
小林「君は自分の才能にしか興味がなかっただろう」
三島「はい」
と言う場面がありました。
それを裏付けて余りある作品です。
百聞は一見(一読?)にしかず。
ぜひ読んで、存分に息を飲んでください。
憂国表題の「憂国」を読んだ時、なんともいえぬ官能と生の充溢に、驚嘆した。三島由紀夫の中でも、大好きな作品の一つである。
全編に一種独特の緊張感が走り、読むと手に汗握り、血が滾る。最後のシーンの対照は、絶美である。
これを超える美しく、悲哀に満ち、官能的な小説に出会ったことはいまだにない。
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