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眠れる美女 (新潮文庫) |
| - 新潮社 価格 ¥ 420 | |
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眠れる美女 (新潮文庫)新潮社 価格(new/used): 420 円 / 1,800 円 より 発売日: (1967-11) アマゾン売上ランキング: 16816 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 12件 回春願望?世界的レベルの文学者である著者は、本能と願望に忠実だった。 この作品は、老著者が新しい境地に挑戦したというよりも、自らの願望を、そのまま小説にしたという印象だ。 高齢の方の性を、決して批判しようという気は無い。 老いてもなお、お盛んというのも、元気があって良いとも思う。 しかし、この作品は違う。 老いてしまって、元気が無いのだ。 それでも、裸で眠らされている若い美女を抱く。 そして、過去の思い出に浸る。 延々と続く美女を抱く描写は、リアルで、かつ細緻だ。 この描写には、心をとらえて離さない魅力がある。 解釈の難しい作品だ。 少なくとも、回春願望がストレートに表出されている。 著者の自殺の真相は、絶筆となった本作品の中に隠されているのかも知れない。 著者の筆は大変美しく、そして哀しい。 うすぐろい欲望。きれいな娘、なれた娘、小さい娘、あたたかい娘、それから黒い娘と白い娘のふたり、老人の屍臭と若い生気を思いがけない結末がうらがえしてみせた。巧い。 プルーストにも「眠れる美女」がある。眠るアルベルチーヌを「私」がながめるくだりだ。こちらは直截な官能というのではなく、だから彼女の「中」にはいっていく気持ちなどはなく、れいの、いつものように、「私」は自分の「中」にはいっていくのだ。肉をわけいる心、ひだに窒息しあえぐ呼吸、そうした「肉体的精神」の応酬はみられない。そしてそのぶん、「私」の私らしさ(「自分」だけ)がつよくあらわれている。それにくらべると、江口老人のうすぐろい欲望の影と、男の性の身勝手な性質などは、いっそ愛すべきものといっていいほどである。(ただし私自身は愛せなかった。) かあてん川端康成にこんな作品があったとは。艶と色で充満している本書。性の奥深さを日本人の感性で描ききった傑作です。ガルシア=マルケスが「わが悲しき娼婦たちの思い出」のヒント本だそうです。そちらは未読の為なんともいえませんが、本書から漂うなんというか湿った、障子に映るほのかな蝋燭の明かり、というかそういう質感や空気感を出すのは難しいと思う。そういう意味で本書はオリジナリティにあふれた日本人の感性による「生」と「性」を描ききった傑作であるのである。 川端康成が生きていたら・・・当時『眠れる美女』の発表を、日本はよく赦してくれたものです。 そして、未だに18禁書物にも指定されていません。 世界に誇るノーベル文学賞作家は、世界に誇りうる変態作品を残してしまいました。 今のポルノ中毒の若者達。 川端康成が生きていたら、彼は、彼らを鼻で笑うでしょう。 『眠れる美女』。 それは、「日本の性への寛大さ」と、「とんでもない天才を生んでしまう国」だということを、世界に思い至らせることができる遺産です。 ノーベル賞受賞作家の、世界に類をみない変態エロ小説。 世界がわからなくなったら、一読し、日本人としての誇りを取り戻しましょう。 作者の研ぎ澄まされた感性が光る作品作者が設定したフィクションは「どんなことがあっても、女性が眠り続けていられること」ただ一点である。それだけで、かくも広がりを持つ世界を創り出すことができるのか。 芥川龍之介といい、川端康成といい、純文学といいながら大胆な仮説や技巧を用いて、人間の心の奥底をあぶり出してくれる。 本作においても、「眠れる」美少女たちとの触れ合いをきっかけに過去の記憶をたどっていく形式を取っている。匂いに着目した美少女たちの描写も圧巻であるが、彼女たちは、主人公の過去を思い出すための舞台装置に過ぎない。 |