アイヌ、神々と生きる人々 (小学館ライブ...

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アイヌ、神々と生きる人々 (小学館ライブラリー)


小学館

価格(new/used): -- 円 / 500 円 より
発売日: (1995-02) アマゾン売上ランキング: 136240 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 2件

内容はいいのですが…
書かれている内容は多岐に渡り、アイヌの人たちがどんな考えに基づいて日常を送っていたかを知るには絶好の本だと思います。進行の仕方もじつにわかりやすく、気になった部分をすぐにわかりやすく説明してくれてムリがない流れになっています。
しかし気になったのは、作者がいちいちアイヌと現代人の暮らしや考え方の違いを持ち出し、アイヌに比べて現代人がいかに「文明に囲まれているが貧しくて本当の豊かさを知らないか」、くどくどと説教し続ける事です。確かにアイヌは人間としてあるべき姿かもしれませんが、だからといって現代社会でアイヌのような暮らしができるかといわれればそれは不可能です。
そこまで現代社会を非難せずとも、アイヌに通じる部分や、現代社会においても優れていると誇れるものはもっとたくさんあるのではないでしょうか。
内容は大変すばらしいのですが、アイヌを手放しに褒め称え、現代社会を否定する本なのかと、著者の立場のありかたに違和感を覚えました。
懐かしさと共に生き方の原点を教えてくれる
著者の語り口を通して、アイヌの人々の人間世界に対する暖かい視線が
感じられる。
家族のあり方、教育や社会儀礼、社会集団(村)としての意思決定の仕方
など決して今と隔たったものではなく、逆に懐かしささえ感じさせるほど。
戦後失われてしまった伝統というものが、どんなものであったかを

垣間見せてくれる。また、子供の埋葬の仕方などは、縄文遺跡との共通性
がある。
先祖供養のとらえ方なども、今日の我々にとって違和感が無く、まるで
アイヌの考え方が、後から入ってきた仏教を変容させていったのではないか
と思わせるほど、民族の習俗の原点を教えてくれる。
自分にとって、精神的に健康になれる、生きる安心感が残る本だった。

この本は、著者がアイヌの古老たちから聞いた内容を元に書かれている
らしく、明治以降の和人との交流後の文化変容というものをある程度考慮
して読み解く必要があるだろう。その意味で、この本を入口に他のアイヌ
関係(萱野茂などの著書)に読み進んでいけば良いであろう。