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陽だまりの樹 (1) (小学館文庫) |
| - 小学館 価格 ¥ 610 | |
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陽だまりの樹 (1) (小学館文庫)小学館 価格(new/used): 610 円 / 1 円 より 発売日: (1995-05) アマゾン売上ランキング: 103165 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 7件 エリートとバカを兼業している人は必読秀作であり薦めることのできる作品ではあるのだが、決してわかりやすい娯楽作品ではない。とくに物語の冒頭は義務教育で習う日本史以上の予備知識がないとチンプンカンプンだろうし、外人のセリフが片仮名で書かれていて読みにくかったりもする。登場人物も物語の中心以外の人物(時代背景を描写するための人物)がやたら多い。 主な舞台は幕末の江戸。話の中心となるのは普段はチャランポランの若い医者(著者の曽祖父らしい)と愚直で不器用な下級武士の青年。歴史の表舞台の人物ではなく一般庶民と支配階級の中間の人たちに焦点をあてながら激動の時代を描写している。物語の序盤で語られる「陽だまりの樹」の意味や物語の終わり近くの主人公(武士の方)の言葉が長い物語を通して一貫したテーマになっており、現在でも、たぶん100年後でも、共感を覚える人は多いだろう。エリートとバカを兼業しているような人にとっては脳を激しく揺さぶられる内容だと思う。当時の江戸の描写も(どこまで史実に忠実なのかは知らないが)読んでいてリアリティを感じさせるものだった。 曽祖父の伝記<主題・副題> 幕末~明治 生命と医学 <ネタとして> 曽祖父の伝記 高校の歴史の授業、あるいは予備校・大学の講義で話を聞いたのですが、手塚治虫氏の曽祖父あたりの史実を基に書いているらしい。実際手塚良庵は実在するし、箕作麟祥の数代先祖の箕作阮甫などが登場しているのですが・・・。 幕末という激動の時代を志士や大名の視点から描いている小節や漫画をこれまでに結構な量を読みこなしてきました。例えば、「竜馬が行く・歳月・翔ぶが如く・お~い竜馬・西郷と大久保・酔って候」等です。 しかし、これはこれで充分テゴタエを感じる作品群ですが、藩医や町人に視点が合わされていてもいいのではないかと思う人もいるだろう。 それに答えてくれるのが、この作品ですね。 例として司馬遼太郎でいうならば「俄」などのような視点の持ち方ですよね。当時の人々の日常の営みも同時に感じることのできるような視点と描写が好きです。 第一巻では、手塚良庵が大阪(適塾)に旅立ったつ頃までを描いています。 手塚氏の傑作長編!手塚治虫氏の3代前の祖先・手塚良庵、その親友・伊武谷万二郎が幕末の動乱期を生きる物語。 良庵はすぐに女性に手を出す軽い性格(よくいえば柔軟な性格)、一方、万二郎は一本気で不器用な性格(悪く言えば頑固者)。このふたりの性格の違いが物語全体にわたって重要な役割を果たしています。 物語の後半、良庵が西郷隆盛に言うセリフ、 「歴史にも書かれねえで死んでったりっぱな人間がゴマンと居るんだ……そんな人間を土台にした歴史に残る奴などゆるせねえ。」 とても印象に残る言葉でした。作者の思いが伝わってきます。 人間が故の愚かさ、もどかしさ…幕末編伊武谷万二郎、手塚良庵、お紺、綾…架空の人物、実在の人物を含め本作の登場人物は幕末という時代の中、様々な人生の岐路に立たされる。 中には正しくない選択をしてしまうものもいる。これは「結果的には」というしかない。人間だからゆえ、悩み苦しむ。幕末という激動の時代であればなおさらだ。 時代背景も良く描かれ、物語としても非常に優れている。そして、手塚治虫の後期の作品に見られる、人間の葛藤と希望というテーマが色濃い一作。 手塚治虫のルーツオランダ医学が日本に入ってくる背景はどんなことがあったのだろう?彼の先祖である医師・手塚良庵を主人公に激動の時代をめぐる。長編時代劇ともいえるこの作品、手塚マニアにはたまらない。 コレラ・黒船騒動など、日本史の勉強にもなる陽だまりの樹、あなたも知らず知らずこの時代に思いを馳せることでしょう・・・。 この休み中、ぜひ一度読んでみてはいかが? |