Pの悲劇 (Big comics spe...

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Pの悲劇 (Big comics special―高橋留美子傑作集)


小学館

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発売日: (1994-01) アマゾン売上ランキング: 224856 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 4件

リアルだけど、それだけじゃなくてあったかいような。
高橋留美子の本来の才能は、むしろこちら側にあるのではないか。
そう思わせる一品だった。

考えてみると、高橋留美子作品の多くは、男臭い男と、女臭い女の恋愛を描いたものなのだ。
男は意地っ張りで、その癖、女に何かがあるとうろたえる。
女は意地っ張りで、その癖、心の中から男の事を追い出せない。
それは少年漫画の恋愛と言うよりは、青年誌、いや、漫画と言う世界では珍しい恋愛感。
どこか、現実の夫婦の腐れ縁、所帯臭さを思わせる。
その現実臭さに、少年漫画的なものを上乗せして、彼女の世界観は出来上がるのだと思う。

しかし、物語の舞台を身近な場所に移したとたんに、彼女の本来の世界観が、水を得た魚のように、すいすいと泳ぎ始めた。

今回の作品には、格闘シーンもなければ、少年少女の恋もない。
登場人物は大半が大人で、色々と難しいものも背負っている。
その中で描かれる、高橋留美子的な、暖かい人間関係。
日本のコメディ映画を思わせる、ほろりとした切なさと、家族の温もりが、ページの中で息づいているかのようだった。

その世界は、どちらかと言えば私たちの暮らしている世界に近い。
姑と嫁はどこかすれ違ったりして、
マンションには難しい隣人がいて、
旦那は上司に無理難題を押し付けられたりして。
そんな中でも、誰もが自分なりの温もりを持って、自分なりの考えを持って、"生きて"いる。
特に、主婦の方々には一度読んでもらいたい一品だ。

大人になった時に、写真のアルバムを開くような気持ちで読むことが出来る。
そんな、暖かくも完成された作品だと思った。

人間模様を如実に表現
「うる星やつら」「らんま1/2」「犬夜叉」など、
少年誌での活躍が多い、高橋留美子だが、
恋愛漫画の金字塔として「めぞん一刻」も残している。
SFに頼らない、ユーモアたっぶりの人間模様を描ける実力を
「めぞんー」で示した彼女の、短編集。

主婦やサラリーマンが主役を演じているこの作品。
こんなにほのぼのとする作品はなかなかありません。

私は高校生の時に購入したのですが、
あれから10年近くたって、そのすばらしさに
感動しています。

買いです。

日常からほんの少しの逸脱
ビッグコミックオリジナルに掲載された短編集。
ペット不可の団地でペンギンを預かることになった話「Pの悲劇」
オンボロ&貧乏な結婚式場の話「浪漫の商人(あきんど)」
家の前におかしなゴミを捨てられて困る「ポイの家」
人付き合いの少ない"利根川さん"から植木鉢を預かる話「鉢の中」

臨終間際に超能力を身につけてしまったおばあちゃんの話「百年の恋」
なぜか座敷童らしからぬ座敷童がつきまとう家の話「Lサイズの幸福」
どれも舞台は日常。ただそこからほんの少し逸脱しただけで
こうもおもしろおかしく、且つ胸がじんとするなんて。
私は「浪漫の商人」でホロリときてしまいました。

この本は若い読者にはなかなか面白さが理解できないかもしれない。
是非大人の人に読んで欲しい本です。
本当に高橋留美子という人は短編でも秀逸なものを描く人ですね。

何度でも読みたくなる本。
この傑作集は、おかしくて、個性的で、
あったかくて、ちょっとほろり。。
そんないとおしさのある短編が詰まっています。

あなたの心に残るお話しは、どれでしょうね。