風花

- 集英社 価格 ¥ 1,470
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風花


集英社

価格(new/used): 1,470 円 / 600 円 より
発売日: (2008-04-02) アマゾン売上ランキング: 4892 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 9件

もやもや感だけが残った作品
初めての川上作品でした。
のゆりという主人公に最後まで入り込めず、イライラしたまま読み終えてしまいました。
心の揺れはとてもよく描かれていてすごいなあと思いましたが、設定されているのゆりの生活自体に現実感がなくて。卓哉にいたっては何考えてるかさっぱり解らないままでした。
結婚7年目の子供のいない夫婦に、旦那の不倫相手が2人発覚・堕胎・相手との対決・・・がこんなに淡々といくわけないと思うのです。
感動ものが好きな人、起伏に富んだ物語が好きな人、小説の中だけでもはっきりした気分になりたい人には向かない作品だとおもいます。
大したことないのに泣くのが人間
 恋愛と結婚を一続きの地平でシンプルにとらえた味わい深い作品だった。夫の不倫と、その後のボタンの掛け違え。あまりにもありふれた素材を、全くドラマチックに盛り上げることなく、そっけなく描ききった。
作中「のゆり」が感じるように、確かに恋愛なんてつまらないものだ。そんなに大騒ぎする物か?食べたり、働いたり、セックスしたり、いたずら電話にいらついたりする日常の一要素じゃないか。でも、そういいながら動揺する。動揺を言葉で整理して分析して、落ち着こうとするのだけれど涙が出る。
いいなあ。この小説には「ふつうの人間」が、息を殺すようなひそやかで確かな手応えで描かれていた。
負の愛の根源
こちらの思いが相手に伝わらない,愛情の交歓がないのに別れられない,もやもやとしたままのもやもやと出来ない思い,何とかしなければならないと思いつつ,どうにもならない,すべて深い愛のもとからくる痛みと苦しみであるという,底が見えない井戸のような,果てしない砂漠のような,ぐっと大人っぽくなった女吉行淳之介的,究極の川上ワールド.
物語よりも文章を楽しんだ。
追えば逃げられ、逃げれば追われ、恋愛の王道って感じ。
主人公「のゆり」の夫卓哉の浮気が発覚してからの流れが
川上さん特有のゆらゆらした文章で描かれている。
うまい文章でないと、よくある話って感じで読む気が
しないけど、そこは川上さん、とても上手。
でも私はのゆりみたいな女は嫌いかも。
ちょっと愚鈍。感情に起伏があまりないし。
こういうのれんに腕おしみたいな人、ちょっと
ずっと生活していくのは嫌だな。
最後は余韻のある終わり方。物語というより
川上さんのたゆたうような文章を楽しんだって感じ。
あ、そうか。
のゆりの鈍さ、愚図さ、幼稚さ加減にイライラしながら読んでいたものの…
「なんか私このヒトと似てるんだ」と突然気付き、読み進むにつれてのゆりと一緒になって卓ちゃんに毒づいていた(笑)

これは終わることのない「生活」を書いた作品。
結婚は終わらせることができるけれど、生活は生きている限り続く。
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