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神曲〈1〉地獄篇 (集英社文庫ヘリテージ... |
| Dante Alighieri - 集英社 価格 ¥ 1,000 | |
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神曲〈1〉地獄篇 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)Dante Alighieri 集英社 価格(new/used): 1,000 円 / 399 円 より 発売日: (2003-01) アマゾン売上ランキング: 17318 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 8件 国語辞典をお供に言わずと知れたダンテ作『神曲』。本文庫はその第一部となる地獄編である。 物語の筋としては、森に迷ったダンテがウェルギリウスをガイドに地獄を見て回り、今後煉獄と天国へも行く予定、 というただそれだけのことだ。一言で言えば本書の内容は地獄ツアーである。ダンテはこの地獄という場所を、 細かく分けて描いており、地獄は地獄でもいろいろな段階がある。地獄に落とされた者たちは、 生前に犯した罪の種類などによって細分化されて収容されており、各人に応じた責め苦を受けている。 殺人などの重罪よりも、寧ろ人をだましたり裏切ったりした者が特に重罰を受けているのが興味深い。 地獄にいるのは古代の人間(キリスト教がまだなかったために居る者と、カエサル暗殺などの行為を行った為にも居る者とがある)、 神話世界の人物(オウィディウスの変身物語に出てくる者たちや、トロイ戦争の人々など)や、 ダンテの生きたイタリア、殊にフィレンツェの政争に明け暮れた貴族や聖職者たち(教皇までいる!)などさまざま。 とにかく頼りになるガイドであるウェルギリウスに付いてゆくダンテと共に旅していくと、 ダンテがどのような者を地獄のどの部分に入れたか、そこにダンテの考え方、痛烈な批判・皮肉があらわれ面白い。 内容は難解ではないが、イタリアの政治抗争がややこしく消化しきれない部分もある。また、本文は大きな字で読みやすく、 すぐ下に註も付され理解を助けてくれるが、普段目にしない漢字や言い回しが多く、大部の日本語辞書を手元に置きたい。 本文中には18-19世紀の英詩人ウィリアム・ブレイクによる挿絵が組み込まれ、その解題もついている。 悪くはないが、、、、この書は3冊ともに訳文の歯切れが悪い。よってその分判りにくい。しかし、注や図解はとても良い。そこで星三つです。 傑作と言われるだけの価値はあるタイトルの通りです。 具体的にあらすじを説明していくのは難しいですが、筋道を砕いて言えば、地獄巡りの旅、と言う感じでしょうか。地獄の展望や罪状によって落とされる場所、受ける呵責の異なる亡者達。それらを詩人の霊、ウェルギリウスと巡り、亡者達と語りあううちに、なぜダンテの見知りの者達がそこで呵責を受けているのか、と言ったような事が丁寧に説明されてゆきます。読んでいくうち、 「ああ、海外の地獄はこんな風なのかあ、凄く細分化されているんだなぁ」 とか、 「へぇ、海外ではこういったことも罪なんだなぁ」 とか、日本人との考え方の違いという物でしょうか? そんなものがひしひしと感じられてほとんど冒険物語のように読んでしまいました。 また、他の方のレビューにもあるように注釈や翻訳が非常にわかりやすくて僕でも読めました。付け加えておくと歌のまとまりごとにその冒頭部分で、完全な現代文の説明文がついています。文体は元が詩ですから少し分かりにくいかも知れませんが、そういった説明文や注釈をよんで置けば読むのにそれほど苦労はしません。 世界的文学作品と言いますと皆さん敬遠しがちで、僕もまるで辞書を読んでいくような心持ちでよみはじめたのですが、読みやすいので満足しています。是非手に取ってみてください。 蛇足ですが、注釈の中にも北欧神話や書かれた当時の背景などが描かれていてそのあたりもかなり楽しめます。が、時々注釈に「聖書の〜ページを参考」とあるのは、困りますね。そのあたりを考慮して星一つ減しました。 できれば豪華版で私は文庫版ではなく最初に刊行された旧訳・旧仮名の豪華本で読んでいるが、訳文に「見まく欲りする」「時じく」など上代の蒼古たる語彙を散りばめた擬古文調の口語訳といい、独自の神学に基づいたおどろおどろしいウィリアム・ブレイクの挿絵といい、ブレイク神学にダンテ神学を融合させている思いいれたっぷりな挿絵の解説といい、豪華絢爛で素晴らしいの一言に尽きる。各巻冒頭に記されたブレイクによる薔薇、向日葵、百合の詩も、最初に見た時は奇異に感じて戸惑ったが、これ以外にはないと思うようになった。 註釈も周到でわかりやすい。『神曲』は様々な神学、神話伝説、科学的知識を詰め込んだ百科全書的書物だけに、天国篇など本文より註釈の方が分量が多いぐらいだが、読ませる。 ただ、文庫のサイズでは大幅に魅力を減じるので、できれば文庫版でなく豪華版で読んで欲しい……というのは文庫版レビューとしては不適切なコメントだろうか。 35歳の地獄”勝ち(負け)組”とか”頭のいい(悪い)人の・・・”とか冠する本がベストセラーとなる昨今も、ダンテが政争のため35歳で流浪の身となった700年前でも、人の欲の本質は変わらないらしい。 『神曲』は難解と敬遠されがちだが、本書は読みやすい大活字の寿岳訳の真下に、西洋古典に縁薄くともまったく不自由を感じない同氏による註付き。 導者ウェルギリウスは、流浪するダンテの弱さを助ける内なる理性の声と希望だと考えれば、作品が身近に感じられるのでは。個人的には亡霊同士の醜い諍いに足を止めるダンテをウェルギリウスが厳しく叱責する第三十歌。また、死してなお、地上での名声のため名を伏せようとする亡霊が描かれる第32歌。そして、より深い地獄に故郷フィレンツェの”裏切り者”を落とすダンテに特に惹かれる。 |