すきまのおともだちたち (集英社文庫 え...

こみね ゆら - 集英社 価格 ¥ 580
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すきまのおともだちたち (集英社文庫 え 6-10)

こみね ゆら
集英社

価格(new/used): 580 円 / 420 円 より
発売日: (2008-05-20) アマゾン売上ランキング: 26534 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 3件

時間のすきまに存在する世界
主人公の新聞記者の女性は、旅先で突然、現実とは別の世界に来てしまう。
それは「すきま」の世界だった。
そこには、9才の女の子と、話ができて車の運転もできるお皿がいた。
主人公は、なぜかその場所に懐かしさを感じて、女の子とすっかり仲良くなる。
女の子は、両親がいなくて、一人でてきぱきと家事をこなし、主人公に対してちょっと生意気だ。
でもある日、また突然、主人公はもとの現実の世界に戻ってくるのである。
それも、すきまの世界へ行ったその時の時間に遡って。

私は、主人公が、絵葉書を恋人宛に、その不思議な町の郵便局から出し、それが現実の世界に戻ってきた時に、ちゃんと不思議な消印が押されて届いていたという場面が好きだ。
不思議な世界は、夢ではなく確かに存在していたという事実を証明しているからだ。

その後も、何年かごとに、主人公はすきまの世界に来る。
当然、主人公は年を取っているのだが、女の子は9才のままで、「あなたは来るたびに変わっている」と言われるのである。

頻繁に入っている1ページの絵が、とてもきれいで可愛らしく、この本を素敵にしている。
全部で170ページほどなので、1日もあれば十分に読めてしまう。
読んだ後は、とてもさわやかな気持ちになる本だ。
永遠に変わらないでいられること
語り手は大人の女性「私」
新聞記者で恋人もいる。

あるとき「私」は、
なんのひょうしか「すきま」から落ちて別の世界にやってくる。

そこで出会ったのが、
9歳か10歳くらいの「女の子」

「女の子」は、「初めから両親がいない」

運転もできてプライドが高い「お皿」と住んでいる。

レモンの木を育て、
レモネードを作り、
野球場で売っている。

大人と小さな女の子が同居したような。
しっかり、つつましく生きているのに、とても繊細でかわいらしい。
そして、
人生に対してとても勇敢だ。

この本はファンタジーのようでいて、
ある意味とてもリアルな感覚が漂っている。

「すきま」の世界に入る時は唐突にやってくる。
現実に帰るのも同じ。

「私」と「女の子」はお互いに大切な友達なのに、
自由に会えない。

そして、「私」はどんどん年をとっていくのに、
「女の子」はいつまでも変わらない。

「女の子」は言う。

過去の思い出って淋しいのね。
それに悲しい。
じれったくもあるし、絶望的でもある

合間に散りばめられた
“こみねゆら”さんのカラーのイラストが、
よく合っている。

いつでも手にとれるように、
そばに置いておきたくなる、
素敵な本だ。
大切で懐かしいお友達
お話は、ファンタジーなのですが、不思議と言うよりは、
懐かしいような気持ちになるお話しでした。
おんなのこはおんなのこだし、お皿は、お皿。
名前なんて無くただ、そういうものとして生活している…そんな場所。
いろいろな素敵な言葉がある中で、お皿が言った、
『私たちを本当に縛るのは、苦痛や、災難や戸棚ではないのよ。
幸福な思い出なの』
の言葉が心に響きました。
今いる場所から動けない自分。
言い訳しながら過去を振り返ってばかりの自分。
そんな私の背中を押してくれているように感じました。
すきまのおともだち…私にもきっと居る!そんな気がします。
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