天切り松闇がたり 第4巻 (4) (集英...

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天切り松闇がたり 第4巻 (4) (集英社文庫 あ 36-15)


集英社

価格(new/used): 580 円 / 233 円 より
発売日: (2008-03-19) アマゾン売上ランキング: 7260 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 4件

心配しながら期待
相変わらずイキな結末が、その語り口とともに見事です。
相沢三郎中佐を人間的に好ましく描いているのも、新しい視線で面白く読めました。また愛新覚羅溥傑と結婚した嵯峨浩のお茶目なところも、よくここまで物語にしたてたなと感心しました。
史実のピンポイントは押さえながらも、そこにフィクションを挿入して、一寸した涙、皮肉や意地を見せるいつものパターンにしっかりとはまった次第です。
でも戦争への足音はひたひたと聞こえてきます。この後、どんな物語が続くのか、心配しながら期待しています。
面白さに外しがない
待ちに待った天切り松シリーズ第4巻。
警察署や留置所で警察相手に古き時代の高い気概を持った日本人の話を語るパターンの松蔵の姿は踏襲され、時代はいよいよ昭和に移る。
これまで同様、江戸っ子のテンポ良い語り口に一気に惹き込まれ気がついたら読み終わっていたといった感じであった。
天切り松シリーズは面白さに外しがないすばらしい作品である。
鮮やかな展開と気風のよい台詞回し 天切り松の真骨頂これにあり
この『天切り松 闇がたり』シリーズも第4作に入り、語られる時代も昭和の御世へと移ってきました。

いつもながら、「天切り松」の外連味たっぷりな台詞回しがいいですね。威勢のよい啖呵が歌舞伎俳優の台詞回しのように伝わってきます。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。いつもながら見事なストーリーテラーですね。

拘置所や警察署内での闇語りは、恒例のパターンであり、予定調和の安心感をもたらしてくれます。この展開こそ、シリーズ化の醍醐味でしょう。読者に話の顛末を悟られない技は一級品です。

第1話の「昭和侠盗伝」は、いつもながら世間をあっと言わせる「盗人」集団の鮮やかな技を見せてくれました。「天切り松」の命名が軍神東郷元帥という展開へと最後にはつながります。戦前、東京駅前にあった爆弾3勇士の銅像の除幕式でのくだりは鮮やかですし、虚実を綯い交ぜる手法によって読者を昭和9年当時の東京へといざなってくれます。

フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出し、松蔵の口から、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。市井の人々の描き方も、さもありなん、と言う具合で、浅田次郎の筆力の高さを証明した一級のエンターテイメントになっています。

文庫化にあたり、巻末の解説は、日本演劇界の重鎮であり数々の演劇賞に輝いた俳優「すまけい」氏でした。「すまけい」氏は、朗読劇で天切り松を演じており、それもあってその読みこみの鋭さとファン心理はとても参考になりました。
待ちかねた浅田文学の大黒柱!
時は昭和に移り、一家の状況も大きく変わっている。
黄不動に至っては・・・。
いきなり「昭和侠盗伝」からもってかれてしまう。
「天切り松読本」で筆者が今後についてを述べていたので、後は期待して待ち続けるしかない。
蒼穹の昴や新撰組のシリーズも圧倒的だが、「天切り松闇がたり」は他とは比べられない中毒性がある。一巻から通しで何度読み直してもゾクッとしてしまう。
是非改めて映像化して欲しい。そんな事を同じ中毒者の人達と飲みながら話し始めると楽しくてしょうがない。