とるにたらないものもの (集英社文庫)

- 集英社 価格 ¥ 440
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とるにたらないものもの (集英社文庫)


集英社

価格(new/used): 440 円 / 1 円 より
発売日: (2006-05) アマゾン売上ランキング: 36984 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 5件

とるにたらないものこそ、一人ひとりにとって大切なものなのかも…
「スカーフ」を「ネッカチーフ」と言っていた人…ああ、いたいた…ふっと笑みがこぼれてしまうような文章が
いっぱいです。
見るからに立派そうなものをものものしく綴るのは案外簡単ですが、とるにたらないと思われるようなものを
短い文章でさりげなく、それでいて優しい気持ちを散りばめて書くのは、書きなれた人でないと難しいでしょう。
思い入れが強いほど、あれも書きたいこれも書きたいと詰め込みがちで、文章はついつい長くなります。
そうなると読み手は嫌気がさしてきます。もう少し読みたかったな、というところで終わっているのが魅力です。

江国さんと同世代だからでしょうか、同じ体験こそしていませんが、江国さんの「とるにたらないものもの」の
エピソードを、「そういうこともあっただろう」と想像するのは、なんとも楽しい作業でした。
日常の中で慈愛に満ちたまなざしを注ぐ愉しみ
やられた!

本屋で見つけた瞬間にそう思った。私は別に江國香織ファンではない。
どちらかと云うと彼女の異次元と自分の異次元は繋がってないな、とすら思う。
でもこれは違った。

彼女の云うところの「弱いところを突く」エッセイだった。
それはもう寸分違わず的確に。何でもない日常の中に潜む、とるにたらないもの、
見落としがちなもの、一般的な価値のないものたちへ慈愛に満ちたまなざしを注ぐ。
緻密で繊細な瑞々しい感性に触れていると、彼女のどこでもドアから異空間へと旅をしている気分になる。
何でもないような淡々と綴られた言葉たち。抑揚のない文章には、
独特の異次元の匂いとうっすらとした狂気の霧が垂れ込めていて、
こういう文章は江國さんにしか書けないと思わせる。
本当にとるにたりないもの
どうということもないものたちなのに、江國さんの手にかかると特別なもののようにみえてくる。感じ方は千差万別。でも、自分の新しい特別をみつけられそう。
身近なものに目を向ける感性!
本書は著者自信の身の回りにあふれているちょっとしたものたちに目を向けて、ふっとした思いをつづったエッセイ集である。

たいしたものではない。凄いものではない。ただかけがえのないもの。そこに確かに存在しているものへの声が面白い。
1つ1つはとるにたらないかもしれないけど
江國さんの好きなこと、好きなものを1つ1つを取り上げた作品。
日常の些細な、ちょっとしたことで
本当に1つ1つはとるにたらないような事でも、それらが積み重なって
自分というのはできてるんじゃないかな、と思わせる作品かと思います。

私もそういえば、なんて
思い返すのに調度良いのではないでしょうか。
好きなことを書き綴っているので共感できる人にとっては微笑ましく
思えるかも。

愚痴が多くなりがちな時代ですから
自分の好きな事をたくさん思い浮かべる時間が持てると
素敵だなぁと思いました。