答え方の比喩が上手い。
話の持っていき方もうまい。
そして、その気にさせるのが上手い。
なぜなら、僕らのように非ノーベル賞受賞は、そんな質問に答える根気が無い、語彙が無い、情熱も無い。
もちろん知識もないのだが、これは瑣末なことだ。
つまり、ノーベル賞受賞者というのは、根気がある(忍耐力がある)、語彙が多い(想像力が逞しい)、情熱が異常にある、そういう人たちなのだ。
そういう人たちが答えているのだから、話が面白いのもむべなるかな、だ。
(僕の想像力と創造力と語彙が不足しているため、星が1つ減って、4つです。)
「戦争はどうして起こるの?」という質問に対して,ノーベル平和賞受賞者のエリ・ウィゼール(現ボズトン大学教授)は多くの場合,原因が憎しみにあることを踏まえたうえで,「憎しみよりもたちの悪いことがある(P. 138)」と指摘しています。「どうして貧しい人とお金持ちの人がいるの?」という質問に対してノーベル経済学賞受賞者のダニエル・マクファーデンは「質問に答えようとして「世の中は公平ではない」という結論になってしまいました。(中略)もしあまりお金がなかったら車や家には関心を持たなかっただろうと思いますが,実際にはお金がなくなってみなければ本当のところはわかりません」と痛烈に,かつ真摯に回答しています。また,「愛情って何?」という質問に対してノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ十四世は,ハリウッド映画のような恋愛を指して,「こうして始まった恋愛や結婚が長続きするのはまれです(P. 97)」とズバリ指摘し,「だれかを好きになるかどうか」とは無関係の「愛」について説いています。これらのことは存外に「あぁ,そうだな」と腑に落ちます。
ノーベル賞受賞者の人間臭いも見え,彼らを身近に感じることができるようになる本です。